爆発したのは、ロケット爆破実験で用意されたスイカではなく、クロちゃんの不満だった。
27日に行われるDDTプロレスリングの『路上電流爆破デスマッチinとしまえん』。13日には、閉園を間近に控えたとしまえんで記者会見を行うも、ゲリラ豪雨に見舞われるなど、波乱を予感させるスタートとなっていた。
そんな中、21日に実施されたのは、爆破マッチ恒例の「爆破実験」だ。とくに今回、大仁田厚から「いつもの5倍の爆薬を使う」と予告があっただけに事前の確認が重視された。この爆破実験には、参戦する高木三四郎、青木真也、宇野薫という異色のメンバーに加え、大仁田がリモートで参加。そこにゲストとして迎えられたのが、安田大サーカスのクロちゃんだった。
近年の爆破マッチは、凶器として「爆破バット」が使用されることが多かった。しかし今回は青木の要求によって大仁田が引退をかけて闘う「負けたら即引退」マッチ。大一番には相応のお膳立てが必要だろうということで、高木が用意したのは爆破バットだけでなく、火薬量が二倍になるという「爆破ロケット」。爆薬を搭載したロケットが、全長25メートルのワイヤーを伝って選手めがけて飛んでくるという危険かつ狂ったアイテムだ。
説明を聞いても、あまりのことにポカンとするしかないクロちゃん。そもそも自分がなぜ電流爆破デスマッチに巻き込まれているのかさえ分からない様子。ちなみにクロちゃんの参戦は、大仁田の引退をかけた試合だからこその「特別立会人」という位置づけ。
「爆破見届けたら好感度上がるんですか?」
半信半疑のクロちゃんをよそに、爆破実験がスタート。爆破されるのはスイカだが、そこにはクロちゃんの写真が貼られていた。完全にダミー人形状態、仮想クロちゃんである。
まさかの事態に慌てふためくクロちゃん。他の選手にはポンチョが手渡されるも、クロちゃんには用意なし。この日のクロちゃんはあろうことか白シャツ着用である。ある意味準備万端という中で、いよいよロケットが大爆音を響かせて発射されると、勢いそのままにスイカを貫通したところで激しい火花を散らして爆発した。
衝撃とともに尻もちをついたクロちゃんだったが、立ち上がるなりどこか様子がおかしい。「これ失敗でしょ!?」と大声を上げすると、さらに「飛び散らなかったら失敗でしょ。何とかみんなでしようとしているけど、メッチャ失敗じゃん。飛び散らないとダメでしょ」と甲高い声でまくし立てた。
自分のイメージとのギャップに収まりがつかない様子のクロちゃんは両手を広げ、ジェスチャーを交えながら「ポンチョもらってなかったから、パッとなるはずだったんでしょ。何も飛んできてない」と強烈な不満を訴えた。そんなクロちゃんの様子にネットからは「クロちゃんが一番ガッカリ」など同情の声が、一方では「正直なクロちゃん」など真面目な一面を指摘する声もあった。