22日深夜、『カンニング竹山の土曜The NIGHT』(ABEMA)が放送され、高知県小学生水難事故について、亡くなった小学生のCT画像に関する新たな見解が示される場面があった。
この日は「高知県小学生水難事故 続報 一周忌で大きく進展」というタイトルで、2019年8月22日に高知県南国市で、当時小学2年生だった岡林優空くんが行方不明になり、近くの川で遺体となって発見された件について、現在も取材を続けている探偵の阿部泰尚氏を招いて現在の状況について語ってもらった。
▶映像:法医学者・岩瀬教授がCT画像について見解述べる(1時間23分頃~)
竹山は優空くんの遺体を見たという病院の関係者から、カルテとCT画像を入手したことを報告。阿部氏はカルテの中身を紹介しながら「Ai(死亡時画像診断)」について「溺死には矛盾しないと考える」と書かれていると説明をした。
そして、遺族が他の医院の医師に改めてCTの画像を見てもらったところ、医師Aは「ただの溺死だったのか? と思わせる画像です」、医師Bは「CTを見て溺死? と思いました。胃の中には水はありません」といった見解を得たという。
番組では年間300ほどの遺体を解剖する、千葉大学大学院法医学教室の岩瀬博太郎教授に、優空くんのCT画像とカルテを見てもらうことに。岩瀬教授はVTRを通じて見解を述べた。
「溺死という死因についてどう思う?」というスタッフの質問に、岩瀬教授は「溺死と断定するわけにはいかない所見ですね。ただ、溺死を否定するものでもない。溺死として矛盾はないけれども、溺死じゃないかもしれない、というのが率直な意見」と回答。
「溺死と見受けられる箇所は?」という問いかけには、CT画像の中にある白っぽくなっている部分を数か所指して「典型的な溺死の場合は、もっと大きな白い影」と説明をすると、典型的な溺死の肺画像を表示して、かなり見た目に違いがあると解説をした。
そして岩瀬教授は「これだけではわからない」として、優空くんのCT画像では「ただの肺炎」といった、別の可能性もあるとして「まず、このCT画像だけで溺死と断定しちゃマズイと思います」コメント。仮に溺死だとしてもその原因はさまざまで「安易に『事故で溺死』なんて判断は本来はやってはいけないこと」「解剖も初動捜査もしっかりやるべき」といった指摘をしていた。