菅官房長官を"鉄の結束"で支える無派閥・非世襲に特化の議員グループ「ガネーシャの会」とは
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 きょう告示された自民党総裁選は、各派閥の後押しを受けた菅義偉官房長官が独走中だ。菅長官自身は派閥には属さない“無派閥”だが、背後には「菅グループ」の存在があると言われている。

・【映像】派閥より鉄の結束?"ガネーシャの会"って?メンバーに聞く

 テレビ朝日政治部の吉野真太郎記者が「派閥よりも強い“鉄の結束”がある」と表現する「菅グループ」。「偉駄天の会」と呼ばれる派閥横断的な勉強会、「参院菅グループ」と呼ばれる参院若手議員11人のグループ、そして無所属、中堅若手議員ら15人程度からなる「ガネーシャの会」だ。

 7日の『ABEMA Prime』では、「ガネーシャの会」メンバーでもある秋本真利衆議院議員(45)に話を聞いた。

■無派閥・非世襲に特化したのが「ガネーシャの会」

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 「新人議員の頃の面接官が菅長官で、“君、法政だよね。自民党から法政で出る代議士は珍しい。一緒に力を合わせて頑張ってみないか”と声をかけてもらったのが最初だ。その時の今に至るまで約10年間、ずっとご指導いただいている」。

 菅氏との出会いについて、そう振り返る秋本氏。普段の菅氏は極めてまめな人物なのだという。「仕事の部分はかなり厳しく、私も政策についてかなり怒られたこともある。しかしそれを補ってあまりあるほどの温かさ、包み込むような優しさが感じられる。私がメールを送ると、そんなに時間が経たないうちに返事が返ってくる。会って話しているときはそうではないが、メールは非常に丁寧な言葉遣い。大変お忙しい中なのに、よくここまできちんとした細かい対応ができるなと、信じられないくらいだ」。

 秋本氏らがつくる「菅グループ」は、菅氏の選挙区である神奈川とのゆかりがある議員や、同窓(法政大学OB)、無派閥・非世襲、地方議員経験後に国政へといった経歴・政治的ルーツで菅氏と接点のある中堅・若手議員が中心だという。また、派閥のように名簿や事務所がないのも特徴で、メンバー間のつながりは非常に緩いという。「皆さんからすると、一つのグループのように思わるかもしれないが、私も総裁選挙になって初めて、メンバー全員の名前が分かった(笑)」。

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 そんな菅グループの中でも、無派閥・非世襲に特化したのが「ガネーシャの会」だという。

 「すでに“偉駄天の会”があったので、“歓喜天の会”にしようかという話もあった。ただ、それよりは何となく聞いたことのある“ガネーシャ”を選び、長官に“どうですか?”と聞いたら、“別にいいんじゃないの”ということだったので、決定した。ガネーシャの会も横のつながりは薄く、メンバーは15人と紹介されるが、菅長官に“横で連絡を取れ”と言われて連絡を取っているだけ。新しいメンバーについても、ある日突然、“この人を入れるから”と長官に言われて決まる。誰かが“この人、長官を慕っているので入れて下さい”というようなことも一切ない」。

■「菅長官との絆以上のものは、なかなか築けるものではない」

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 一方、ガネーシャの会の絆の力は非常に強いようで、定期的に会合を持つも“議論や話題は他言無用”なのだという。

 「皆が長官とものすごい絆で結びついているので、今回も一糸乱れず全員が同じような行動を取った。それも派閥のように誰かに言われてやるというのとは全く違うと思う。私の知る限り、菅グループのような集団は他の議員にはないと思う。それはやはり、菅長官の人間的魅力が理由だと思う。数多くの自民党議員の中でも抜けた位置にいらっしゃる。私にも“うちの派閥に来たら?”という誘いはあるが、菅長官との絆以上のものは、この先もなかなか築けるものではないと思っている」。

 また、派閥ではないからこそ、メンバーが菅氏に意見具申をすることも出来るという。総裁選出馬へ後押しをしたのも、秋本氏らだと伝えられている。

 「それは本当の話だ。総理が辞意表明をした翌週の月曜日、ガネーシャの会のメンバーで長官のところに行って“出て下さい”とお願いした。15人のうち13人で行ったが、長官が“1人ずつ気持ちを聞かせてくれ”と言われたので、1人ずつお願いをした。そして、総理・総裁候補になるような派閥トップが私のような当選3回の議員と “これどうかなと思います” “そうですか”と言い合えるような関係はないと思う。一方、私は菅長官が作った総裁選のためのリーフレットに“台風に温暖化の影響もあると言われる中で、一言も触れていないのは…”ということで、地球温暖化について入れてはどうかと言った。言った瞬間、長官は“それはそうだな。抜けてしまったので足します”ということで記載することになった」。

■「河野さんは逡巡されていたのではないか」

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 「もし菅氏が総裁選に出馬をしなかったとしたら…?」。そんな質問に、秋本氏は「間違いなく河野太郎さんが出ていたと思う」と断言する。

 「岸田さんと石破さんの一騎打ちというのは想定としてあり得ない。私が間に入って調整していたので、これは間違いない。本人もそのつもりだったと思う。今だから言えるが、突発的な安倍総理の辞任ということもあったし、菅長官が出るとなった瞬間から、河野さんは逡巡されていたのではないかと思う。かりに菅長官が総理大臣になったとしたら、“河野官房長官”が誕生する可能性は否定できないと思う」。

 では、ガネーシャの会の面々は?そう尋ねると、秋本氏は「我々の目的は菅義偉を総理大臣にすることであって、見返りは一切求めない。報道等によれば、派閥の方々の中には“猟官運動”と言ってもいいかもしれない動きを繰り広げられている方もいるようだが、我々が長官に何かをお願いするということはない」とした。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

▶映像:派閥より鉄の結束?"ガネーシャの会"って?メンバーに聞く

派閥より鉄の結束?"ガネーシャの会"って?メンバーに聞く
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