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 クイズ、ガンダムゲーム機、読書など、芸人だけに留まらず活動の幅を広げているお笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザー。金髪に真っ赤な衣装で身を包み、飄々とした態度で挑む芸風は唯一無二であり、博学多才で余裕のトークからは強い説得力を感じさせる。

 カズレーザーのこうしたエンターテイナーとしての素養やコメント力を育てたのは、彼が思春期に触れてきたサブカルチャーの影響が大きいのだろう。今回は『しくじり先生 俺みたいになるな!!(以下、しくじり先生)』の収録後にカズレーザーを直接取材。そのルーツに迫った。

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■クイズ番組は「ご褒美感覚」 カズレーザーの仕事観

――カズレーザーさんといえば、アニメやゲームといったサブカルチャーに精通していることでも有名です。サブカルチャーに触れたきっかけは?

カズレーザー:特にきっかけはないと思います。しいて言うなら、どれも僕の成長過程にあるものだったから自然と興味を持っただけなんです。ゲームも今みたいにダウンロードなんてできないし、買ってもらったゲームがもしハズレでも、それをやり続けるしかない時代だった(笑)。だから特定のカルチャーに詳しくなっていったのかもしれません。

――ネットがまだ発達していなかった時代ですよね。

カズレーザー:当時はネットで調べるなんてことができませんでしたから、興味の対象について詳しくなろうと思ったら、そのことに関する本や雑誌を買うしかなかったんです。それで期待して買った雑誌が僕の予想に反したことばかり書いてあって、がっかりしたこともありました(笑)。

――当時の思いがけない知識が今になって「役に立っているな」と感じることはありますか?

カズレーザー:クイズ番組では役立っているかもしれません。例えば過去に動物に関係したクイズが出たんです。「AとBの動物ならどっちが強い?」みたいなクイズだったのですが、僕は雑誌で得た情報から答えを推察することができたんです。さすがに出題する側も想像していなかったみたいで、偶然あの頃の知識が生きた瞬間でしたね。

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――クイズ番組で正解が当たったときは、やっぱりうれしいですか?

カズレーザー:正解が当たったときは当然テンションも上がりますが、それは単純に楽しいからやっているのであって、僕的にはご褒美感覚なんですよね。仕事というより、毎日遊んでいるような気分です。だから、仕事のモチベーションとか考えたことがなくて。『しくじり先生』だって好きな芸人さんしかいないですし、「今日はこんな人たちと遊べるんだ!」と考えたら超楽しいですよ。

――もう仕事イコール遊びなんですね。

カズレーザー:そうそう。だから毎日仕事している感覚がないんです。ずーっと遊んでいるだけ。もっと言えばテレビ局も好き。

――では、たまに「息抜きしたい」と思うことはないですか?

カズレーザー:(即答で)ないですね。むしろ仕事していないときがしんどい。働かなきゃって思うから。でも、それで焦ることはないんです。今までもお金がないならないで生きてこれたから、気にならないのかもしれません。毎日超楽しいです。

――今とお金があまりなかったときと比べて変わったことは?

カズレーザー:今と昔を比べて変わったなと思うのは、収入が増えたことくらいですが、お金があまりなかった時代もまぁまぁ楽しかったんです。でも、今のほうがより楽しいかな。やっぱり好きな物をお腹いっぱい食べられるのは大きいです(笑)。

■カズレーザー「ガンダムってめちゃくちゃヒーロー」 過去の『しくじり先生』授業を振り返る

――カズレーザーさんは以前『しくじり先生』の「SEGA」のメガドライブ編や「機動戦士ガンダム」の授業で先生役として登壇し、視聴者からの反響が大きかったのも記憶に新しいです。

カズレーザー:番組でメガドライブについて語った回は、僕の周りからもすごく反響がありました。でも、僕としてはメガドライブも機動戦士ガンダムもみんな当たり前に知っていると思っていたので「今さらこんなこと話しても面白いのかな?」って不安もあったんです。

 今だから言えますが「機動戦士ガンダム」の授業は個人的に僕も“しくじり”をしていて。ちゃんとガンダムやアムロのかっこよさについて、もっとプレゼンしておけば良かったなって思っています。

カズレーザーが明かす仕事論「ずーっと遊んでいるだけ」 博学多才のルーツに迫る
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――具体的にどのあたりですか?

カズレーザー:アムロについて「主人公なのに愛せないポイントが多い」とか、「シャアは途中で窓際部署に左遷させられる」などを授業で語ったのですが、あれは僕以外にも世間の人がけっこう言っていることなんです。この回は、あえて大衆に寄せた話をしましたが、ちゃんと物語を通しで鑑賞すると、ガンダムってめちゃくちゃヒーローなんです。だから、知らない人でも、僕の授業をきっかけに作品を見て「ガンダムって超かっこいい!」って思ってくれたらうれしいです。

――自分が登壇した回以外で、印象に残っている回はありますか?

カズレーザー:『しくじり先生』は永野さんチャンス大城さんの回が超好きです。食えないときからよく可愛がってもらっていた先輩ですし、チャンス大城さんは一緒にライブ出ていた仲なので、そんな人たちがしくじり体験を語っている姿は感動します。僕なんて、お2人みたいにあんなに話の引き出しないですから。純粋にかっこいいなって思っちゃいました。

 そもそも僕って皆にプレゼンできるような自分のしくじり体験がないんですよ。言ってしまえば、僕はしくじり体験を語れるまで売れたことがないんです。だから、いつか自分のしくじり体験を語れるようにもっと売れたいです(笑)。

(取材・文:近藤加奈子)
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