女優の黒木瞳(60)が監督を務めた、映画『十二単衣を着た悪魔』の完成披露報告会がきのう都内で行われ、主演を務めた伊藤健太郎(23)、女優の三吉彩花(24)、伊藤沙莉(26)らが登場した。
この映画は、「源氏物語」を題材にした長編小説を実写化したもので、伊藤健太郎演じる異世界にタイムスリップしたフリーター・伊藤雷が、三吉彩花演じる奔放で強い女性・弘徽殿女御に仕えながら、成長していく姿を描いている。
黒木の熱望から主役に抜擢された伊藤は、メガホンをとった黒木監督の姿を振り返り、「女優さんとしての黒木瞳さんを僕は1番知っていたというか、その印象がすごくあったので、監督として現場でどういう風に演出してくださるのかっていうのはすごくワクワクしていて、現場入らせてもらったらやっぱり色々な役者さんによって演出方法も違うし、すごく役者の目線というか、役者の立場になって色々考えてくださるのですごくありがたかったですね」と話した。
役者一人ひとりに違った演出をつけるなど、女優として活躍していた黒木監督ならではの細やかさで、三吉には特に力を入れて指導したという。三吉が「監督とセリフの発声の仕方から、滑らかさとか強さとか高さとかをすごく細かく。もう何回やっていただきましたか?」と振り返ると、黒木は「嫌がられるんじゃないかなって、嫌われるんじゃないかなって思うくらいマンツーマンでやらせていただいて、私が持っているスキル、と言ったら大袈裟ですけれど、全てのものを教えたいと思ったので」と苦笑しつつ話した。これに三吉は「本当に監督のご指導がなければ、スクリーンに映っている弘徽殿女御はなかったと思いますね」と感謝を告げた。
伊藤沙莉と夫婦を演じた伊藤健太郎は、黒木監督からキスをするようにと台本にない指示を受けて、驚いたという。「台本には書いていなかったんですよ。監督に本番前にちょっと呼び出されて、『こういうのをしてくれ』って言われて、そうしたら本番中ですよ?本番中に後ろにあったベースの方から『行け!行け!今!行け!』ってすごい言われて、これ行くしかないんだなと思って。でも出来上がったものを見たら、なるほど、黒木さん流石だなと言うのはすごく感じました」。
(ABEMA/『ABEMA NEWS』より)