「安全日だから大丈夫だよ」。そんな都市伝説を信じ込み、避妊をせずに性交。結果望まぬ妊娠をしてしまう。SNS時代の女子高生たちが“性”の悩みや疑問に真正面からぶつかっていくABEMAオリジナルの連続ドラマ『17.3 about a sex』。最新エピソードとなる第8話で描かれるのは、学生妊娠というシビアな現実と、ドラマ史上もっと尊いコンドーム購入場面だ。
▶︎動画:“避妊具”から”お守り”に…『17.3 about a sex』で描かれるドラマ史上最も誠実な性行為の約束シーン
中学時代から優等生として知られる友人の遠藤成美(中村守里)が妊娠する。その相手はなんと咲良(永瀬莉子)のバージンを無理矢理奪おうとした元彼で同級生の堀田劉生(新原泰佑)だった。
成美は退学。しかし劉生はおとがめなし。その不条理に怒り心頭の咲良は、劉生を問い詰める。すると劉生は「知らねーし。なかったんだよ、ゴムが。買おうとしたら制服を着ているからって売ってもらえなくて」と弁解に終始する。
友人・成美の妊娠と退学で、未経験の咲良はセックスに対する恐怖心をより強めてしまう。そんな不安を察知した恋人の悠は「ちょっと寄りたいところがあるんだ」と咲良と一緒に薬局を訪れる。そしてコンドームを手に取ってレジへと向かう。
制服姿のふたり。店員は怪訝そうな目で「制服を着ている方にはちょっと…」と販売を躊躇する。すると悠は「高校生では買えないのですか?そんなルールないですよね?」と店員に語り掛ける。
販売を躊躇した店員の姿は、学生からセックスのにおいがするものを遠ざけようとする“臭いものに蓋”という謎のタブー意識の具現化だ。その謎のタブー意識こそ、望まぬ妊娠をした成美のような無知な未成年を生む元凶の一つかもしれない。
無事コンドームを購入した悠は「これ持っておこう」と咲良に渡す。驚く咲良に悠は「お守りとして。ちゃんと持っておけば少しは怖くなくなるかなと思って。すぐ使うとかじゃないけれど」と真意を説明する。その瞬間、男性器を包むゴム製品は“思いやり”や“愛情”に変わる。
ドラマでも描かれているように、性行為の結果生じる負担を強いられるのは、いつも女性側だ。ならば男性側は、女性にのしかかる負担や不安を取り除く努力や配慮をするのが当然のことであり、ひいては相手の女性を愛するということにも繋がる。言葉ではなく行動で示すこと。それが本当の思いやり。世の男性は悠の行動、『17.3 about a sex』から学ぶことが多々あるだろう。