将棋の羽生善治九段(50)が11月17日、王将戦挑戦者決定リーグの5回戦で木村一基九段(47)に91手で勝利した。羽生九段は無菌性髄膜炎のため、11日から入院。14日に退院したばかりだったが、それからわずか3日後の復帰戦で見事の勝利。リーグ残留を決めるとともに、挑戦権獲得にも望みをつないだ。
羽生九段は7、8日に竜王戦七番勝負第3局を戦った後に38.9度の発熱。新型コロナウイルス、インフルエンザともに陰性ながら、11日から入院。12、13日に予定されていた第4局は延期になっていた。その後、順調に回復し14日に退院。本局が復帰戦になっていた。
先手番から相矢倉の出だしで始まった一局は、羽生九段が鋭い指し手を続けると、終盤には“千駄ヶ谷の受け師”の異名を持つ木村九段の粘りもあり熱戦に。それでも集中力を保ち続けた羽生九段が、見事に勝利を収めてリーグ成績を4勝1敗とした。
羽生九段は20日にも同リーグで、現在4戦全勝の豊島将之竜王(叡王、30)と対戦。26、27日には同じく豊島竜王と竜王戦第4局を戦うことになっている。
(写真提供:日本将棋連盟)