30日に55歳の誕生日を迎えられた秋篠宮さま。記者会見では、長女・眞子さまのご結婚についても言及された。
宮内庁は13日、小室圭さんとのご婚約について「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」などとする眞子さまの“お気持ち”の文書を公表している。その中で眞子さまは「今後の予定等については、今の時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況ですが、結婚に向けて、私たちそれぞれが自身の家族とも相談をしながら進んでまいりたいと思っております」と綴られている。
今後、お二人がご結婚へ向けて進まれる場合、どのような手続きがあるのだろうか。テレビ朝日社会部(宮内庁担当)の油田隼武記者に話を聞いた。
Q.ご結婚の際の手続きはどのようなものなのか。
A.皇族であったとしても、本人たちの合意に基づいたものであるというのは私たちと変わらないと思う。
ただ、男性皇族がご結婚される場合、相手の方を皇族に迎え入れ、一般家庭の家系図に当たる「皇統譜」に名前を載せることになる。国としても大切な事柄になるため、内閣総理大臣も出席する「皇室会議」で決定するという手順を踏まなければならない。
一方、女性皇族がご結婚される場合、宮内庁長官によって“皇族を離れる”ということが皇統譜に記される手続きがあるが、私たちと同じように婚姻届も提出する。例えば一昨年、高円宮家の三女・絢子さまがご結婚されたときには、宮内庁職員が港区役所に婚姻届を提出しに行っている。
Q.「結婚式」はどうなるのか。
A.結婚に伴っては、儀式が行われることになる。ただ、それらは法律に書いてあるわけではなく、伝統に則って行われるものなので、“やらない”ということも可能ではある。
先日公表された眞子さまの「お気持ち」を読むと、ご結婚への備え非常に強い思いが表れていたと思うし、宮内庁幹部の中には、「国民が認める・認めないという問題ではない」と話す幹部もいた。いずれにせよ、新型コロナウイルスが感染拡大する中、このままご結婚に向けて進んでいけるのか、落ち着くまで、今は見守るしかないのでは、というのが多くの関係者の見方だ。
Q.皇室を離れる皇族に対しては、「結婚一時金」が支給される。
A.皇室を離れた後でも、旧知の外国の要人やVIPなどとお会いする機会もある。やはり国としても、そういう際に品位を保っていただかないといけないという意味から支給されるのが「結婚一時金」だ。皇室の財産について定めた皇室経済法の規定に基づき、黒田清子さんの場合は、1億5250万円が支給されている。
1億円、しかも税金で生活をすると聞くと驚く人もいるかもしれないが、元皇族が私たちと同じような生活ができると言えば、そうではない。もちろん所轄の警察署がお住まいを把握し、周辺を警戒することもあると思うが、皇族を離れるということは皇宮警察の警備対象からも離れてしまうことになる。専業主婦にならなければならないというわけではないし、実際に働いていらっしゃる方もいるが、パートに行きます、起業します、といったことが容易な環境でもない。その一生分、と考えれば、決して高額ではないのではないか。
今回も、眞子さまに結婚一時金を支払うべきではないという声もあると思うが、基本的には支給はされるもの。ただ、本人がもらわないと辞退する可能性はあり得ると思う。(ABEMA NEWS)