
シリーズの累計発行部数1500万部突破の大人気ライトノベル『魔法科高校の劣等生』(著者・佐島勤、イラスト・石田可奈)。同作では、魔法が技術として確立された世界を舞台に、通称“魔法科高校”に通う兄妹とその仲間たちの波乱の日々が描かれている。
前作から5年の時を経て、2020年10月より放送中の第2期『魔法科高校の劣等生 来訪者編』では、北アメリカ合衆国から世界最強の魔法部隊「スターズ」の歴代最年少総隊長“世界最強の魔法師”のリーナが登場。激動する兄妹の物語に目が離せなくなっている。
【映像】“世界最強の魔法師”のリーナ(CV. 日笠陽子)が登場!『魔法科高校の劣等生 来訪者編』
本作のエンディングテーマ「名もない花」を歌うのは、今年12月2日にデビューしたばかりのシンガー・佐藤ミキだ。デビューシングルにして、自身初のアニメタイアップになった同曲への思いを聞いた。
■初めてづくしのデビューシングル「名もない花」
――デビューシングルの発売が決定し、アニメ『魔法科高校の劣等生 来訪者編』エンディングテーマに決まったときの率直な気持ちを教えてください。
佐藤:『魔法科高校の劣等生 来訪者編』のエンディングに決まったと知ったとき、最初は純粋にうれしかったです。アニメも第一期があって、劇場版(※)もあるすごい人気作のエンディングが担当できるんだなって。でもアニメ第一期で、オープニング・エンディングを担当しているアーティストさんがすでにいらっしゃるのに、それを初めての私が担当することは、プレッシャーではないですが、今まで観ていたアニメのファンの方々に受け入れていただけるのだろうかと思っていました。
※『劇場版 魔法科高校の劣等生 星を呼ぶ少女』・・・2017年に公開された同作の劇場版。原作者の佐島勤が書き下ろした完全新作のオリジナルストーリーとなっている。
――最初は不安な気持ちもあったと思いますが、今はもう乗り越えた感じでしょうか。
佐藤:乗り越えたというよりは、楽曲を制作するときにヒロインの心情に焦点を当てて、そこに集中したんです。ヒロインの心情が伝わったら、受け入れてもらえるのかなと。主人公やヒロインの心情を表現した楽曲を作るのは、初めてでした。

――実際にミュージックビデオ(MV)の撮影なども初めてだったそうですね。難しかった部分や苦労した箇所があれば教えてください。
佐藤:MVの撮影も本当に緊張していて。できているか、できてないとかの前に「本当に終われるかな?」っていう気持ちでした(笑)。いいのか悪いのかも、わかってない状態だったので「とりあえずついていこう!」と。それだけは決めていました。
――当日の撮影時間はどれくらいだったのでしょうか。
佐藤:ほぼ丸一日ですね。12時間くらいでしょうか。セットにすごくこだわっていただいて、照明など映りの角度もとても丁寧にセッティングしていただきました。
――第2話でエンディング映像が初オンエアされました。実際に自分の歌にアニメがついて、どのように感じましたか。
佐藤:アニメの映像と自分の曲が合わさっていることも初めての経験でした。すごくうれしかったですし、やっぱり映像だけ、音楽だけよりもそれらが合わさることによって、自分の曲で伝えたかったことが、すごい入ってくるんだなと。映像と音楽が一緒になるってすごくいいですね。
■歌詞は深雪の心情を表現「葛藤やもどかしさを抱えている人に届いてほしい」
――「名もない花」には「自分の心の中だけに咲く秘めた感情」が込められているそうですね。映像を拝見して、ヒロインの女の子たちの心情が歌詞にも表れているなと思いました。
佐藤:歌詞はイワツボコーダイさんと共作で作らせていただきました。ヒロインの深雪の葛藤、お兄様に兄妹以上の感情を持ってしまいそうだけど、それを表に出せないし、お兄さんには知られちゃいけないっていう。「好きだけど好きって言っちゃいけないなら、消えたほうがいい」みたいな葛藤を表現したかったんです。“好き”という感情に振り切った曲でもなければ、諦める曲でもない、曖昧なものを残して作りたいねと二人で話して歌詞を作りました。

――司波深雪(CV.早見沙織)は本作の主人公・司波達也(CV.中村悠一)の妹です。一番好きなキャラクターも深雪ですか?
佐藤:司波深雪ですね。ただ、深雪を見ていると、やっぱり「名もない花」は深雪の心情を書いた曲なので、「ここで曲を流してほしい!」と思ってしまうシーンがあります(笑)。すごく曲とリンクするというか、常に深雪は追っかけてアニメを観ています。
――ストーリーの中でバレンタインデーがあったと思えば、シリアスなバトル展開もある作品です。作品にはどのような印象を持ちましたか。
佐藤:恋愛要素もあり、ただバトルになると思っていたよりシビアでした。やっぱり最初の入りがすごいですよね。学生生活のほんわかな日常も描かれつつ、でもバトルになると死んでしまうキャラクターもいて。戦うときはすごいバトルシーンで、日常生活の恋愛要素ではほんわか笑えるところがあって、そこがすごくはっきり分かれている。様々な魅力を持った素敵なアニメだと思いました。
――「名もない花」はどんな人に届けたいですか?
佐藤:このアニメの中では兄妹愛を超えて妹がお兄さんを想う曲になっていますが、好きだけど言わない方がいい関係や、言えなくてもどかしい感情を持っている人は現実にいると思います。そういう葛藤やもどかしさを抱えている人にぜひ聴いてほしいです。
――アニメのお話に戻りますが、『魔法科高校の劣等生 来訪者編』で心に残った展開について教えてください。
佐藤:リーナの正体が判明したシーンですね。リーナは最初正体を隠していて、達也がリーナの仮面を取って魔法も解いてしまったんです。正体がバレてしまったから、リーナは達也を抹殺しなければいけない。そこで深雪が「そんなことさせないわよ!」って入ってくるところがやっぱりかっこいいんです。あと、ミヤがパラサイトの正体だったっていうのはとても意外でした。
――リーナもちょっとポンコツなところがあって可愛いです。ファンの間では深雪が達也を褒める台詞「さすがお兄様です!」が有名ですが、佐藤さんから見た達也の魅力はどんなところですか?
佐藤:お兄様、強い!です(笑)。敵が強いときでも、達也にはもう絶対的な強さがあって、仲間のピンチのときには必ず達也が出てきて、魔法で止める。もう最強だなって。安心感があって「このキャラクターならきっとやってくれる!」みたいな、強いキャラクターが好きなんです。弱いと「死んじゃうんじゃないか」って見ていてハラハラしちゃいます(笑)。
――もともとアニメや漫画はお好きなんですか?
佐藤:私、実はミーハーなんです(笑)。だから人に勧められて「これ面白い!」ってなることが多くて。人間と妖怪とか、人間と悪魔のハーフとか、そういうキャラクターが好きですね。『東京喰種トーキョーグール』や『D.Gray-man』など、人間とそうじゃない存在が混ざっているような作品に惹かれます。
――今年はデビューの年ということで、佐藤さんの中でも特別な年になったと思います。2020年を振り返って感じることや、来年の目標について教えてください。
佐藤:今年はなかなか外に出づらかったり、情勢的に活動しづらい時期ではありました。でも、デビュー直前のタイミングに時間があったことで、できた準備もたくさんあったんです。今年準備したものを来年の活動でいろいろやれるよう頑張りたいです。
――こんな曲を作りたいなど、ご自身の中でありますか?
佐藤:歌を歌う中で、私の曲を聴いたり私の活動を見たりした人が「自分も頑張ろう」と、強くなれる楽曲をどんどん出していきたいと思っています。聴いた人が頑張れる、強くなれる楽曲を今後も作っていきたいです。
――最後に『魔法科高校の劣等生』ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
佐藤:一生に一度しかないデビューシングルを『魔法科高校の劣等生 来訪者編』のエンディング曲にしていただいて、本当に光栄に思っています。登場人物の心情を描いた楽曲になっているので、アニメの映像と一緒にキャラクターを重ねて、この楽曲を長く愛していただけたらうれしいです。
(C)2019 佐島 勤/KADOKAWA/魔法科高校2製作委員会
【リリース情報】
2020年12月2日 Debut Single
佐藤ミキ「名もない花」
・購入ページ:https://satomiki.lnk.to/sonyTS
・MV:https://youtu.be/NcbxaJgPEr0
【出演情報】
「Sony Music Artists presents おなじむ vol.1」
2020年12月15日(火)20:00~生配信
・詳細:https://sma-event.com/onajimu/
佐藤ミキが所属するSony Music Artistsによる配信プログラムへの出演が決定。
第一回目となる配信では東京スカパラダイスオーケストラのドラマー・茂木欣一がメインMCとなり、CHEMISTRYをゲストに迎えた一夜限りのトークやミニライブに佐藤ミキも出演!
【関連サイト】
・佐藤ミキ Official YouTube Channel
・Twitter:@satomiki_0929
・Instagram:@satomiki_0929
・Weibo:Sato_Miki
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