そう笑顔で語る、落語家・笑福亭鶴瓶。1972年に六代目笑福亭松鶴の許に入門、内弟子時代を経て、落語家になり、今ではタレント・司会者としてもバラエティ番組などで活躍している。
2021年1月2日、志村けんと笑福亭鶴瓶の冠番組『志村&鶴瓶のあぶない交遊録』が最終回を迎える。1998年から2019年まで毎年1月2日にテレビ朝日系列にて放送されていた本番組が、ついに“大最終回スペシャル”として幕が下りる。
収録後、お笑いコンビ・ナインティナインと共にインタビューに応じた鶴瓶。約20年を振り返って「この番組で『志村けんと一緒にできた』ということだけでも幸せやなと思います」と胸の内を語った。
【独占配信】ABEMA「ABEMA SPECIALチャンネル」2021年1月2日(土)夜9時より『志村&鶴瓶のあぶない交遊録 大最終回スペシャル』
ーー 最終回収録を終えられた今のお気持ちを聞かせてください。
笑福亭鶴瓶(以下、鶴瓶):2020年は放送が無くて、志村さんが亡くなられたものですから、あのまま終わってしまったのかなと思っていたんですけど、改めてこうして最終回をやっていただけて嬉しかったですね。スッとしました。
矢部浩之(以下、矢部):エンディングを撮っているとき、ふと志村さんが来てくれたような雰囲気があって「ああ、ほんまに終わるんや……」と。やっぱり寂しかったですね。
岡村隆史(以下、岡村):僕も毎年この番組で志村さんにお会いできていたので、去年なかったことがすごく残念でした。今日は、ボウリングの一投目で志村さんに「ちゃんと結婚しました」と報告する気持ちを込めて投げました(笑)。
ーー 1998年から始まり約20年間、視聴者からもお正月の恒例番組として愛されてきましたが、今回改めて過去の思い出を振り返られていかがですか?
鶴瓶:さっき改めて過去の映像を見ていて、本当に面白くて。実は僕、こういう番組に出ている自分が不思議なんですよ。いつ来ても矢部にはボロカスに言われますし(笑)。でもそれが好きなんですよ。そういう番組がなくなるのは嫌ですね。「この番組を志村けんと一緒にできた」ということだけでも幸せなことだと思います。
矢部:僕らはこの「英語禁止ボウリング」のコーナーだけ呼んでもらっていたんですが、若手の頃から仕事でもプライベートでも可愛がっていただいたことを思い出しながら過去の映像を見ていて。やっぱり寂しいんですけど、その寂しさを今日は味わってもいいのかなと思いながら収録に臨んでいました。
僕は志村さんと鶴瓶さんに甘えながらこの番組で勉強させていただきました。お二人と絡んでいるうちにだんだんと自信がついていって、他の番組でも緊張することがなくなったんですよ。それは僕にとって大きいことでしたね。
岡村:若手のときから毎年志村さん、鶴瓶さんと一緒にお仕事をさせてもらえることはすごく幸せなことでしたから、今回の「最終回」がすごく寂しくはありましたが、そうしたことで自分の中で踏ん切りをつけられたというか。
僕らがこれまでちゃんと出来なかった部分もあったかもしれないんですけど、志村さんと鶴瓶さんはそれを怒るわけでもなく自由にやらせていただいて。本当に楽しいコーナーだったなと思います。
過去の映像を見ていて思ったんですけど、よく見ると志村さんは一つひとつのリアクションが全部違うんですよ。鶴瓶さんも「腰がちょっと」とか「手があかんねん」とか、必ず何かしらの前振りをしていて、それが後々の笑いに効いているんです。
鶴瓶:んなことあるかい! さっきも一回レーンで滑ったけど、あれはマジですよ。二年くらい前にも同じく滑ったことがあって。
矢部:「二年前ウケたからもっかいやろか」と。
鶴瓶:違う違う! あんな怖いことするか!
岡村:毎年この時期になると必ずどこか痛いって言うもんですから。そういうのも勉強になりました。
鶴瓶:勉強になるか!(笑)
ーー 今回鶴瓶さんのペアとして千鳥・大悟さんが参加されましたが、パートナーとしていかがでしたか?
鶴瓶:大悟は今日横から見ているとほんまに志村さんかなと思うような雰囲気を出していて。志村さんも大悟のことを可愛がっていましたから乗り移るんでしょうね。
岡村:本当に志村さんがピン倒してるんちゃうかと思いました。志村さんもいつもピンクピン(ランダムで登場し、倒すとコスプレ美女からご褒美がもらえるピン)が出たときにことごとく倒していましたから。
矢部:下手したら志村さんより大悟の方がエロいですからね(笑)。
鶴瓶:ほんま(笑)。良いパートナーやったけど、今日で終わりですから。
よう考えたら、なぜ僕と志村さんがペアになったのかも不思議なんですよ。全然事務所も違うし、今になって思うと20年間続いたことはありがたいことだなと。この「英語禁止ボウリング」もBIG3のパクリだって言うてますからね(笑)。でもそれがやっていて楽しいんですよ。
岡村:ボウリング場の楽屋で志村さんと鶴瓶さんがワーっと喋りだすのとかも聞いていて楽しかったですし、そういう面白いお喋りからこの番組は始まっていますよね。
ーー 最後に番組の見どころを含め、視聴者のみなさんへのメッセージをお願いします。
鶴瓶:コロナ禍の状況で今回スタッフもよく考えましたよ。志村さんとやっていたときよりもエロいかもしれない。
矢部:僕もそう思います。本来の状態よりエロく感じました。
鶴瓶:コスプレ美女も堂々としていて、もういっぺん来てもらってやってもらいたい。
岡村:最後だから全部出し切って最終回を迎えたみたいな感じはありますよね。志村さん、どっかから見てたかも。
鶴瓶:見てたと思うよ!『変なおじさん』やから(笑)。
矢部:まさに『変なおじさん』やからね(笑)。