映画『すばらしき世界』(2月11日公開)のプレミア上映イベントが21日、都内で行われ、主演の役所広司、共演の仲野太賀、長澤まさみ、そして西川美和監督が出席した。
演じた役柄に因んでリポーターとして仲野と長澤が役所に直撃質問。仲野から「ぶっちゃけ、仲野太賀はどうでしたか?」と聞かれた役所は「この映画に出ていたっけ?」ととぼけつつも「彼はね、映画小僧ですね。映画大好きでカメラ大好き。なかなか素晴らしい俳優さんだと思う」と賞嘆。
それに仲野は「本人、相当に喜んでいると思います!」と喜色満面も、役所から「彼は愛されキャラですね。可愛がられるタイプの人間を普段から演じています。なかなかだね」と鋭く分析されると、「非常にずる賢いタイプですね!」と赤面していた。
一方の長澤は、仲野に便乗する流れで「長澤まさみはどうでしたか?」と嬉しそうに質問。役所から「ものすごく綺麗ですよ!」と褒められると、「ありがとうございます!」と大喜びだった。
同作は映画『復讐するは我にあり』の原作で知られる作家・佐木隆三によるノンフィクションノベル『身分帖』を、現代に置き換えて映画化。下町の片隅で暮らす男・三上(役所)は、実は人生の大半を刑務所で過ごした元殺人犯だった。そんな三上に若きテレビマン(仲野)が擦り寄ってくるーー。
同作は第56回シカゴ国際映画祭で役所が最優秀演技賞、作品が観客賞を受賞した。壇上ではその受賞トロフィーと盾をお披露目。最優秀演技賞を受賞した役所はトロフィーを手に「作品の力があってこその個人賞。できることならばトロフィーを切り刻んでみんなで分けたい。でももったいないので僕が預かっておきますね」と饒舌だった。
テキスト・写真:石井隼人