ABEMA『NewsBAR橋下』にゲスト出演した慶應義塾大学特別招聘教授でドワンゴ社長の夏野剛が、日本の文系・理系問題に言及した。
NTTドコモ時代にはiモードの開発に携わるなど、いち早くITビジネス世界でキーパーソンになっていった夏野氏。「僕はコンピューターオタクだったので、93年~95年にアメリカのビジネススクールに行くと、すでにインターネットがリアルビジネスにどう影響を与えるかという授業があり、94年12月にはヤフードットコムアメリカが生まれた。“俺の世界が来た”と思った」と振り返る。
「3年生になる時、文系か理系を選べと言われた。僕はどちらかという数学が好きだったし、なんのために取ったのかはよくわからないけれど、中学校1年生の時にはアマチュア無線の免許も取ったくらい。でも、僕はやっぱり文系かな、理系は特定のジャンルに狭められるような気がするから間口が広い方に行っておけと。今は間違いだったと思うし、日本が文系と理系の区別をヘビーにしてしまっていることが日本の競争力を弱めていると思う」と指摘。
「例えば、経済学は微積分がわからないとできない。その意味では理系だ。一方で、建築はデザインセンスが重要なので、文系の要素もある。よく、“僕は技術屋だから”とか言う人がいるけれど、30年前に卒業した大学の専攻がそうだったからって、何が技術屋だと思うようなことが多い。アメリカの大学の場合、学部レベルで専門をギッチリと決めている方が少なく、医学系もメディカルスクールは大学院に当たる部分になっていたりする。勉強ができることと医者に適性があるかどうかは違うのに、日本では給料がいいからとか、看護師にモテるからとかいう理由で医者になるやつが多いじゃん」と話していた。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)