「外されるくらい、辞めるくらいの出来事なんですか? この発言って…」
元AKB48でタレントの西野未姫が、12日に東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の臨時会合において女性蔑視発言について謝罪し、辞任を正式に表明した森喜朗会長の辞任劇について素朴な疑問を呈した。
ANNでは東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長が女性蔑視発言で辞任を表明したことについて世論調査を実施しており、「適切だ」と考える人が74%にのぼった一方、「辞める必要はなかった」とした人も18%にのぼったこともわかっている。
14日にABEMA『ABEMA的ニュースショー』に出演した西野は謝罪、辞任表明会見の模様について「申し訳ないという気持ちが伝わった。これであの言葉は事実だというように強気だったら『ふざけるな』となるのはわかる。それに少し笑い交じりで言ったのに、こんな大事になるのは何でなのか…」と正直な気持ちを明かした。
千原ジュニアが「そういう意見もある」と西野の疑問に一定の理解を示すと、ジャーナリストの堀潤氏が「オリンピックが舞台だということが一番大きい」と応じ、次のように続けた。
「(オリンピック・パラリンピックは)世界中が注目している、誰もが活躍できる社会を目指そうという象徴的なイベント。男性が、女性がという主語で語っている時点でちょっと許されない。海外メディアが一斉に報じたのも大きかった」
さらに堀氏は「役員の皆様が立ち上がって『今の意見はアウトですね。退場してください。森会長、退いてください』と自分たちの方から決めていればよかった。しかし、役員は沈黙して、それを見ていた世論が集まってきて、さらにそれを見ている海外メディアが『やはり日本は遅れているのでは』ということで記事が出て、余計に圧力になっていった」
ただ、この西野の発言には伏線がある。同じ席で堀氏は、オリンピック・パラリンピック組織委員会のメンバーに対して、森氏の発言の実際の文脈について聞いた話として「確かに、女性が出てきたら話が長くなって云々…という話はしていたというが、組織委員会の中で一番話が長いのは森さん。だから、その場には同調した笑いではなく『え、お前が言う?』という失笑が漏れたらしい」などと話し、森氏の反応についても触れ「森さん自身もその辺はよくわかっていて、『俺が言うのもなんだけどね…』というものだった」と森氏の自虐的な冗談であったことを明かしている。
一連の議論を受け、お笑いタレントの狩野英孝は「言葉には気を付けながら話さないといけないと改めて思った。昔から『男性はか弱い女性を守るべきだ』という言葉もあるが、これも捉えようによっては『女は弱いと決めつけてるの?』と叩かれかねない。これからテレビも雑誌も、これをきっかけにもっとジャッジが厳しくなっていくのではないか」との見解を示すと、千原ジュニアも「下手したら『女々しくて』(ゴールデンボンバーのヒット曲)なんて歌えなくなるかもしれない」と共感していた。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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