2月28日、映画『まともじゃないのは君も一緒』(3月19日より全国公開)の完成報告イベントが行われ、成田凌、清原果耶、小泉孝太郎、泉里香、そして前田弘二監督が登壇した。
会場は無観客で、YouTubeでの生配信という形で行った本イベント。まず、登壇者から一言ずつ挨拶してイベントはスタート。成田から「予備校の数学教師の大野を演じさせていただきました。久々に(キャスト・監督の)皆さんとお会い出来て高揚しています。今日は配信で(会見を)皆さんに見てもらっているということですけど、早く映画も見てもらいたいです」と一言。清原は「久しぶりに皆さんとお会いできて嬉しいなと思いつつ、この映画もようやく公開できるんだなとワクワクしています」と挨拶。小泉は「撮影の時、2019年でしたっけ?この作品のような世界観は初めてで台本を読んだ時の感覚も覚えてます。主演のお2人が抜群に素敵でした。僕は全くタイプの違う2人の女性(清原演じる香住と泉演じる美奈子)に囲まれて幸せでした(笑)」と笑いを誘う。続けて泉は「久々に皆さんとお会い出来て嬉しいです。すごく楽しいラブコメで、ちょっとワクワクしています!」と続けた。前田監督は「やっと公開が出来るということで、早く見てほしいという気持ちでいっぱいです。最高のスタッフとキャストが揃って自信たっぷりです」と映画の完成の喜びを吐露。
外見は良いのに数学一筋・コミュニケーション能力ゼロの大野に、自分を恋愛上級者と思い込んでいるけど実は恋愛経験ゼロの香住が恋愛指南をしていくストーリーの本作。成田は「恋愛に対するミッションをクリアしていくという分かりやすい構図なんですけど、 “まとも”“普通”を題材にした映画って意外となかったなと。」とコメントしつつ「脚本を読んでみて、(脚本を担当した)高田さんすごいなって思いました!」と驚いたことを明かした。本作の話が来た時のことを振り返ると、清原も「パッと(台本を)見たときに、とにかく喋ってるというイメージが強かったです。たたみかけるような大野と香住の会話劇が面白可笑しくもあり、真意をついているような部分もあって。成田さんとご一緒できるのも楽しみだなと思ってました」と撮影前のことを振り返った。
大野と香住のマシンガーントークで掛け合いをするシーンが見どころにもなっている本作。成田は「本読みをした時が初対面だったんですけど、その一発目からいい感じでしたよね?ぴったりじゃん俺たち、って感覚でした、僕はね(笑)」と清原に投げかけると、「え、でも…嬉しいです(笑)」と照れながら言うと、「でも?」と問い詰めるなど、劇中さながらの掛け合いを舞台上でも見せた。現場で2人の様子を見守っていた前田監督は「かみ合わない会話を繰り返す変わった脚本でしたが本読みの時点から凄かったです!心地のいい音楽のようで、私は現場でニコニコしてました(笑)」と難しい役どころを演じきった2人を絶賛した。
清原演じる香住が憧れる青年実業家を演じた小泉、その実業家の婚約者を演じた泉。改めて清原と泉との共演を振り返った小泉は「僕が言うのも失礼ですけど、魅力もタイプも違う女優さんのお二人との一緒のシーンが多かくて、(役どころ的にも)幸せな気分でしたけど、考えてみると“まともじゃない”のは僕の役なんじゃないかなって(笑)。映画を見るとお三方がまともに見えるんです!宮本が一番まともじゃなかったなって!」と映画を見た感想も交えつつコメント。成田も「確かに人によっては宮本が一番嫌わてしまうかもしれないですね(笑)」と応じた。続けて泉も「小泉さんがおっしゃたようにタイプの違う宮本さんと大野さんという美奈子にとっても人生が豊かになった男性だったんだろうなと思います」と振り返ると、小泉が「自分が出演した映画で、自分(の役)と関係のある女性が他の俳優さんと絡んでてショックだなって感じたのは初めてでした。あれ、僕じゃないの?と。ありふれた日常を描いた作品だから余計にボディーブローのように。」と激白。
イベント終盤に差し掛かると、タイトルの“まともじゃない”に絡めて「自分が他の人と違うと思うところ、まともじゃないところ、よく変わってると言われるところ」をそれぞれ発表。成田は「“ものがなくなる”です。家から服がなくなったり、食べてないはずのものがなかったり。僕の家の鍵を持ってるのはマネージャーさんしかいないので、マネージャーさんが泥棒なんだと思います(笑)」と冗談で場を賑わせた。清原は「私は“フリスクは絶対嚙む”。」と発表するとすかさず成田が「どういうこと?」とツッコミを入れる。「楽屋で話してたんですけど、誰も共感をしてくれる人がいなくて。」と改めて説明するが登壇者からも共感をしてもらえず照れた様子を見せた清原。続けて小泉は「恥ずかしいんですが“帰宅してまず足を洗う”です。当たり前ですけど、一日靴はいている訳じゃないですか。だから指を解放してあげたいんです(笑)。友人に大型犬かよって言われました!」と笑いを誘った。泉は“慎重すぎる”と発表。「例えば家電で新製品が出たとして、調べ尽くさないと気になってしまって、調べてる間に新製品が出ちゃうんです」と話すも登壇者一同から意外がられる一幕も。前田監督は「“ものの名前をよく間違える”です。ボテトチップスのコンソメパンチをコンソメポンチって間違えたりとか...」と自身でも物覚えが悪いと話した。
さらに、事前に公式SNSで質問を募集していた、出演者に聞きたい「まときみ的」恋愛相談コーナーも続けて行われた。16歳の男子高校生から【3歳年上の大好きな人がいます!しかし、その人と遠距離でなかなか思いを伝えることができません。どうしたら思いを伝えることが出来るでしょうか】という質問が読み上げられると、「恋愛マスターの小泉さんどうですか?」と成田と清原から振られた小泉は「映画みたいに息ぴったりですね(笑)恋愛マスターじゃないですけど、最高のシチュエーションじゃないかと!遠距離じゃないですか。そんなワクワクするシチュエーション普段ないから、いきなり会いに行っちゃえばいいと思います!」とアドバイス。成田も「僕も行くと思います!」と共感した。清原と泉も「びっくりはするけど嬉しいと思います」とコメント。
最後に主演の成田と清原から挨拶。清原は「この作品を見てくださった方の温かい一部に繋がったらと思っています。大野と香住だけでなく存在感ある登場人物の中で普通を探す面白い作品になっています!」と公開を待つ方々に一言。成田は「普通、まともってなんだろうという題材になっていますが、この映画を見て自由に生きてもいいなと思いましたし、セリフにもありますが普通も大変だなってその通りで。単純に笑えるところもあるので、楽しんでもらえたらいいなと思います」と締めくくった。
ストーリー
外見は良いが、数学一筋で〈コミュニケーション能力ゼロ〉の予備校講師・大野。彼は普通の結婚を夢見るが、普通がなんだかわからない。
その前に現れたのが、自分は恋愛上級者と思い込む、実は〈恋愛経験ゼロ〉の香住。全く気が合わない二人だったが、共通点はどちらも恋愛力ゼロで、どこか普通じゃない、というところ。そして香住は普通の恋愛に憧れる大野に「もうちょっと普通に会話できたらモテるよ」と、あれやこれやと恋愛指南をすることに。
香住の思いつきのアドバイスを、大野は信じて行動する。香住はその姿に、ある作戦を思いつく。大野を利用して、憧れの存在である宮本の婚約者・美奈子にアプローチさせ、破局させようというのだ。絶対にうまくいくはずがないと思っていたが、予想に反して、少しずつ成長し普通の会話ができるようになっていく大野の姿に、不思議な感情を抱く香住。ある時、マイペースにことを進める大野と衝突した香住は「もうやめよう」と言い出す。すると大野は「今変わらないと、一生変われない。僕には君が必要なんだ!」と香住に素直な気持ちを伝える。初めて誰かに必要とされた香住は、そんな大野の言葉に驚き、何か心に響くものがあり、初めての感情に「これって何!?」と悩み始める。二人の心がかすかに揺らぎ始めた時、事態は思わぬ方向へと動き出す。二人が見つけた《普通》の答えとは?
(c)2020「まともじゃないのは君も一緒」製作委員会