就職活動では必須となるES(エントリーシート)、なかでも「志望動機」に頭を悩ませる就活生は多いのではないだろうか。そんな志望動機の作り方を、株式会社StockSun代表で、就活情報を発信しているYouTube「内定チャンネル」より、“就活YouTuber”の株本祐己氏に聞いた。
株本氏は、まず前提の認識として「会社ごとに志望動機が1個1個存在するということはあり得ない」と話す。“いかに志望動機を論理的に説明できるかというゲーム”だと割り切ることが大事だといい、「ほとんどの会社は、誰も知らないような中小企業、零細企業のおもしろくもない仕事をずっとやっているような会社ばかり。そんなところに志望動機があるわけない。それなのに志望動機を求めるということは、“ゲームをハックする能力”を求められてるというだけのこと」なのだという。
では、ゲームだと割り切った上で、どういった説明をすれば論理的だと認められるのか。「まず自分の原体験を元に、自分はこういうときにテンションが上がった、得意だった、好きだったとか、そういったエピソードを抽象化する。そしてその業界や職種など大枠で絞り込み、そこからこの会社を選んだ理由に紐づけていく」。
その際に、「『その志望動機って他の会社でも成り立つよね?』ということを自分の志望動機として思いきりぶつけてくる学生って結構多い。例えば、インターネット広告業界に進みたくて『サイバーエージェント』という会社がいいと思ったときに、『オプト』や『セプテーニ』ではなくて、なぜ『サイバーエージェント』なのかという、そこの差別化ができるような志望動機を持っていない人が結構多い印象」として、他社で成り立たない動機作りが必要だと語った。
また、志望動機の着地として『人や雰囲気が良かったから』と挙げる学生が多いともいい、「それでも正直、通る場合はあるが、他社にはない特徴を抽出して、それを自分の志望動機と繋げることができると、『だからウチなんだね』となる」と、“差別化”の重要性を指摘。最後に「論理的なゲームを、他の就活生と同じスタートで、いかに論理的なゲームをうまく速くハックできるかという、ゲームの適応力を測られていると思った方がいい」と、エールを送った。
(ABEMA/『どうする?withコロナの就活&働き方』より)