武術の使い手として知られ、キレのあるアクションに定評のある俳優チャン・ヒョクが、家族のために危険な選択をする主人公を演じる『バッドパパ』がAMEBAで初放送される。挫折を知った男は、人生逆転に成功するのだろうか。
八百長疑惑を背負ったまま、ボクシング界から追放させられてしまった元チャンピオン、ユ・ジチョル(チャン・ヒョク)。刑事に転身して働いていたものの、賄賂を受け取ってしまったことから停職処分となってしまう。妻ソンジュ(ソン・ヨウン)と娘ヨンソン(シン・ウンス)との生活を守ため、金が必要なジチョルは、その後、ある薬の臨床試験に参加。そこで手にいれた薬を飲むと超人的な力が出ると気づいた彼は、総合格闘技選手となって闘うことを決意する。
人生がなかなかうまくいかない男の家族への深い愛情をベースに、ライバル選手との因縁や、製薬会社の秘密が描き出されていくヒューマン・ドラマ。「よい父親になるために悪い人間になることを選んだ」男が、たったひとりで困難へとぶつかっていく。
主人公のジチョルを演じているのは、香港の俳優ブルース・リーが考案した截拳道(ジークンドー)の訓練を長年続けてきたチャン・ヒョク。ボクシングや総合格闘技のシーンの迫力は、彼ならではのものだろう。時代劇『輝くか、狂うか』(15)、サスペンス『ボイス~112の奇跡~』(17)、ヒューマンコメディ『油っこいロマンス』(18)など、あらゆるジャンルで活躍してきた彼が、妻と娘の幸せだけを考える不器用な父親役を好演している。「薬によって得たパワーで闘っている」という秘密を抱えてしまったために、家族に対しても苦労を打ち明けることのできないつらさや、薬の副作用に怯える姿などもリアリティを持って見せている。
そんな彼を愛し、支えながらも、小説家になるという自分の夢も捨てることができない妻ソンジュ役は『被告人』のソン・ヨウン。また、幼い頃に「バレエの神童」と呼ばれ、現在もダンスに打ち込んでいる娘ヨンソンを『青い海の伝説』でヒロインの少女時代に扮したシン・ウンスが演じている。初恋の人ソンジュに近づく総合格闘技チャンピオン、イ・ミヌ役は『ラジオロマンス~愛のリクエスト~』のハジュン。
さらに、『ビッグイシュー~正義か、悪か~』のパク・チビンが新薬の開発を急がせる冷徹な製薬会社代表という悪役に挑戦。ジチョルのコーチ、ヨンデ役に『梨泰院クラス』のイ・デビッドや、ジチョルの刑事時代の同僚ジウ役にガールズグループRAINBOW出身のキム・ジェギョンが扮している。