「公務員はダメだけど政治家には必要だと思う」 “会食”の必要性に橋下徹氏
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 20日のABEMANewsBAR橋下』に慶應義塾大学法学部に在籍しながら雑誌『CanCam』の専属モデルとしても活躍するトラウデン直美がゲスト出演し、「政治家や官僚の接待・会食問題」をテーマに橋下徹氏と議論した。

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 飲み会で会社の同僚などとの仲を深める、いわゆる“飲みニケーション”。これを取引先や関係者などと行う場合について橋下氏は「民間は公平にせず気に入ったところとやればいいけど、行政の場合はそうはいかない。それだったら公平性を考えて、飲みニケーションは基本的にはなし」と指摘。

 一方で政治家の飲みニケーションはありだとし、「こう言うと『なんで公務員はダメで政治家はいいんだ』と批判を受けるんだけど、(自分の考えが)古いのかな。有権者の感覚や情、雰囲気を汲み取るのが政治家だと思っているから、飲食は必要なのかなと思っている」との考えを示す。

 これにトラウデンは「一般の視点が必要というのは確かにそう思うが、政治家の方々が会う“一般の方”は一般の感覚を持っている方ではないと、勝手な印象だが思ってしまう。業界の人だったり富豪の方だったりとか、それで一般の感覚がわかるのかなって正直思ってしまう」と疑問を呈する。

 橋下氏によれば、「『最後にここは頼む』という話をする時には、酒の力を借りるしかないと思うことがある。一般の人からすれば通用しないだろうし、『なんで酒の力が必要なんだ』と言われるが、8年の短い政治経験から言うと、最後のところの酒の雰囲気は必要だなと思ってしまう」のだという。続けて、自身の政治家時代のエピソードを振り返った。

 「公務員はプロフェッショナルで、数字や根拠、論理、理屈とかの理の世界だから、そこは酒の(席の)話ではない。実際に僕が大阪府知事、大阪市長だった時に上がってくる案件は、副知事と副市長までは細かい数字で揉める。大阪で新しい鉄道をひいたり、大規模な開発をJR大阪駅の北側でやっているが、これは数字ですごく揉めていた。でも、最後は僕と松井さんで焼き鳥を食べながら『橋下さん、折半でいこう。折半で』『折半にしましょう』と。それで決まって動いていく。焼酎を飲みながらずっといろんな話をして、『折半しかないわな』と」

 この話にトラウデンが「スピード感のためには必要なのかな」と話すと、橋下氏は「数字を詰めていっても永遠に決まらない。良いか悪いかは別にして、政治家はそういう役割なのかな」と述べた。

「公務員はダメだけど政治家には必要だと思う」 “会食”の必要性に橋下徹氏
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 番組進行のサバンナ・高橋茂雄は、東北新社と総務省の接待問題を引き合いに「本当に友だちだった場合はどうなるのか。線引きをルール化するのは難しいのでは」と率直な疑問をぶつける。

 橋下氏は「出世してそのポジションに就いた以上は友だちであったとしてもダメ」だとし、「例えば法律の世界では、弁護士とか裁判官とか検察官がみんな同期でいて、同期会というものがある。ある事件では同期が検察官、裁判官という時もあるわけだ。でも同期会の時はテーブルを絶対に離す。外から見たら『一緒にいるんだから同じだ』と思われるかもしれないが、気持ち的には事件が終わるまでは一緒に飲み食いするのはやめようと。そういうところは、公の仕事をやっている以上は必要なのかなと思う。ポジションは年数が経てば変わるわけだから、どこかでまた友人関係に戻るだろう。10年は友人と会えないかもわからないけど、辞めたら普通に会う。そういう関係にしてほしい」と持論を展開する。

 また、トラウデンの「今いろいろなニュースで出てきてしまっているが、当人たちにちょっとまずいかなという感覚はないのか」との質問には、「中堅、若手の人たちはあんなことはやっていないと思う。やっぱりどんどんポジションが上がっていって、かなり緩くなってしまったことでああいうことになったのかなと。そう思いたい」と答えた。

(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)

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