42度もあるお酒を一気飲み、死者も…どんどん過激になる中国の配信者事情
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 子どもの「憧れの職業」上位にランキング入りしているYouTuber。一方で、目立ちたい、知名度を上げたいと過激な演出に走り、行き過ぎた動画が社会問題になることも。

【映像】問題になっている“酒飲み動画”

 そうした事情は世界でも同じようにあるようだ。ANN中国総局長の千々岩森生氏が中国版“YouTuber”の今を伝える。

 瓶のふたを開けて一気飲みを始める男性。机にたらした液体に火を近づけると燃える。これは「白酒(バイジュー)」というお酒で、アルコール度数はなんと42度。男性は500ml入りのこのお酒を飲み干すと、2本目に手を付け、最終的に4本も飲んでしまう。ネット上にはほかにも、別の男性や女性がお酒を一気飲みする動画が出回っている。

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 いま中国ではこうした“酒飲み動画”が話題で、亡くなる人が出てくるなど問題になっているという。“大食い動画”が禁止されたことで対象がお酒に移ってきているそうで、ネット上で人気者になりたい、有名になりたい若者が後をたたないのだという。

 有名になるとどうなるのか。ある女性のライブ配信を見てみると、ビールやハートなどのマークが飛び交う。これはファンたちがプレゼント、つまり投げ銭(お金)を贈っているのだ。中には“PK”という対戦方式で、どちらの配信者がよりお金をもらえるかを競うことも。現状、中国当局による規制はなく、1回の配信で数万円から数十万円、数百万円が動くこともあるという。

 さらに、トップクラスの人になると年収は億単位に。ある女性はスポンサーの商品をライブで販売しているが、画面には5万円する投げ銭が何度も送られている。千々岩氏は「言ってしまうと、おじさんたちがかわいい女の子にお金をあげるような、飲み屋に行って高いお酒を入れるようなノリも少し感じられる」と話す。

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 この波は日本にも来るのだろうか。「例えば、YouTubeやTikTokなど日本でも投げ銭のシステムが一気に始まっている。YouTubeだと自分の動画の前にスポンサーのCMが5秒とか30秒流れたりするのがマネタイズの基本だと思うが、もしかすると投げ銭のような形でお金を設ける文化が来るのではないか。ただそうなると、中国で起きつつある問題が心配にもなる」と懸念を示した。

ABEMANEWSより)

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