期限を今月11日までとし、4都府県に発令されている3度目の緊急事態宣言下においても新型コロナウイルスの感染傾向に改善が見られないことを受け、国民の間では東京五輪の開催に対する不安や懐疑的な見方が広がっている。そんな状況のなか、小池都知事から東京五輪に向けた積極的な情報発信がなされない現状について、元厚労省官僚で元衆議院議員の豊田真由子氏が言及。「少なくとも自分が片棒を担いだとは思われたくないのでは。そういうの(世論)を鋭く見て、振る舞いを変えている」と私見を述べた。
「結局、政治家の人は“自分”。いかに周りを政治的に殺して、自分が生き残るか――」
豊田氏がそのように理由を述べると「全然、都民ファーストじゃない」と噛みついたのはお笑いコンビ・ドランクドラゴンの鈴木拓。さらにタレントの西野未姫も「世間が(コロナ禍で)こんなことになっているのだから、自分のことを削ってでも、平和にしてと思ってしまう」と率直な心境を明かした。
すると豊田氏は「自分がどう見えるか。自分が上手く言ったからこうできたとか、失敗したらなるべく関わらない」などと述べたうえで「例えば五輪にしても、小池さんは最近あまり五輪の話をされない。それは国内の反対の動きが高まっているのを見て、やることはやるというスタンスだとしても、少なくとも自分が片棒を担いだとは思われたくない。そういうのを鋭く見て振る舞いを変えている」などと指摘した。
先月27日には、丸山珠代オリンピック・パラリンピック担当大臣が閣議後の記者会見において「医療の現場を預かるのは東京都。大会を開催する当事者としてどのようにするおつもりなのかということをお示しいただきたいと思っている」などと都の対応に苦言を呈したことに対し、東京都の小池都知事が「実務的には詰めている。都の役割の部分と組織委員会の方で決めているので、それらについてよく聞いていただきたい。これは連携しながらやっていくこと。コミュニケーションをしっかりとっていく必要がある」などと反論。両者の溝が浮き彫りになっている。
緊急事態宣言の期限を来週に控え、“延長”に関する報道が一部で活発化している。インドで猛威を振るっている変異株の脅威が日本国内に迫るいま、緊急事態宣言の延長、東京五輪開催の行方が気になるところだ。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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