元厚労省官僚で元衆議院議員の豊田真由子氏が、医療提供体制やワクチン接種など、遅々として進まない政府や行政のコロナ対策に言及。「1年4カ月経ってこの状況というのは、人災。政治と行政の作為だと思う」と苦言を呈した。
「感染症対策には国民ができることと、国と自治体がやるべきことがある。今は国民にあれしろ、これしろ、ばかり要求がある一方で、国や自治体がやるべきことをやっているのか」
そのように切り出した豊田氏は「元厚労省で政治の世界にもいたので、これまで批判のための批判は避けてきている」としたうえで「彼らが一生懸命やっているのもわかっているが、1年4カ月経ってこの状況というのは、人災。政治と行政の作為だと思う」と述べた。
さらに豊田氏は「やるべきことがたくさんある中でも、病床とか医療人材を増やしておく。その他、ワクチンを進める、水際対策を徹底するなど、1年4カ月が経った今でも、どれもグダグダ」と指摘すると「病床に関して、大阪では医療がひっ迫して入院できずに亡くなる方が二桁いる。日本は世界で一番人口当たりの病床数が多い国で、感染状況も欧米と比較して格段に低い。その中でどうして医療がひっ迫するのかというと、コロナ用に確保している病床が欧米と比較して十分の一、二十分の一といった人口当たりの割合しかない。歴史的な経緯などもあるが、大阪はこの1週間で病床を100ほど増やした。去年の今頃は仕方なかったと思うが、やればできることをなぜ今、この状況なのか」と説明。
水際対策についても言及した豊田氏は「急激に感染者が増えているインドの水際対策をしたのは5月1日からで、一カ月ほど遅い。インドからの入国を禁止している国もある中で、いまだにこのようなことをやっている。流行国以外の国から来た場合、抗原検査をして陰性だったら野に放たれてしまう。二週間は自宅待機というが、実際は外に出る人も多く、毎日2、300人ぐらい連絡が取れないという問題もある。他の国では陰性であっても、二週間は強制的に待機をさせる。ウイルスには偽陰性があり、必ずすり抜けていって増えてしまう。変異株に対応できていない」などと政府の対応を危惧した。(ABEMA『ABEMA的』ニュースショー)
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