ド平凡女子高生が不慮の事故で顔に傷を負ったことから、外見至上主義(ルッキズム)に違和感を覚えていくABEMAオリジナルの連続ドラマ『ブラックシンデレラ』。現在第4話までが好評配信中 で、イケメンや令嬢を巻き込んだ三角関係ならぬ四角関係や、完全無欠イケメンが実は整形イケメンだった!?など話数を重ねるごとに目の離せないトピックの連続で、SNSを中心に話題作として認識されつつある。熱視線の的となっているのが、ヒロイン・愛波(莉子)を巡るイケメンラブバトル。神尾楓珠と板垣瑞生が体現する胸キュンシーンは王道中の王道だが、どストレートな表現だからこそ乙女心を揺さぶり、コロナ禍での乾いた心に潤いを与える。激動の第5話放送を前に、これまでのMVM(Most Valuable 胸キュン)シーンをピックアップしていきたい。
第1話 ミスコンを機にタイプの異なる二人のイケメンとの出会い
ドラマの舞台は、学園一の美男美女を決めるミスコンが今なお行われる清蘭学園。幼少期からミスコンに憧れながらも、見た目に悩みを抱いていたド平凡女子高生・愛波(莉子)は、学園一の美女と謳われる香澄百合(愛花)に誘われる形で、躊躇していたミスコンに出場する。しかしそのステージ上でアクシデント発生。照明機材が落下し、百合をかばった愛波の顔には一生消えない大きな傷が残ってしまった。
愛波はミスコン出場を決意したことをきっかけに、学園の王子様的存在である完全無欠のイケメン・橘圭吾(神尾楓珠)と交流を持つ。圭吾は初対面にも関わらず「俺に見惚れるのも無理はない」というナルシズムを見せつけたり、いきなり愛波と手を繋いだり、カーストの垣根を余裕で取っ払う大胆な行動で愛波のハート鷲掴み。その一方でミスコンに対する愛波の不安を打ち消すようなポジティブアドバイスを送ったり、ウォーキング練習やダイエットに付き合ったりのジェントルメン対応で愛波のハートをもぎ取っていく。
それに加えて愛波は、“正面衝突”という少女漫画さながらの恋愛フラグびんびん状態で第二のイケメンとも運命的出会いを果たす。見た目の美しさばかりに重点を置く美男美女グループとは距離を置き、一匹狼として屋上を主な生息地とするミステリアス転校生・島村空(板垣瑞生)だ。ミスコンに出場しようとする愛波を軽蔑し、ミスコンを否定するひねくれた変わり者として第一印象は最悪である。
しかし愛波がミスコンのステージ上で顔に一生残る怪我を負ってからというもの、人間力の高い空の存在感が増していく。容姿を理由に百合やその取り巻き連中は手のひらを返したように塩対応。しかし空は違う。どんな人を前にしても、どんな状況にあっても、常にブレない自己と思考という主軸を持つ。最悪からの最高に転じたそのギャップ。惹かれるな!と言う方が無理な話。恋の予感以外の何ものでもない。
第2話 距離をとろうとする愛波に “あしながおじさん”ばりの気遣いと思いやりを見せる圭吾
第2話では圭吾が大活躍。愛波にフィアンセ・百合とのキスを目撃されたことを知らない圭吾は、つれない態度をとる愛波を心配。しかも顔に怪我を負ってから親友・ひまり(鈴木美羽)との関係もギクシャクしているようで、圭吾は我がことのように思い悩む。そしてある理由でプールに落下した愛波を、周囲の制止も聞かずにお姫様抱っこでズブ濡レスキュー。疑心暗鬼の愛波からはそれでも感謝されないものの、愛波とひまりの仲を修復しようと孤軍奮闘。“あしながおじさん”ばりの圭吾の気遣いと思いやりを知った愛波の心はじんわり。かつてLINEで交わした他愛のない会話を覚えていた圭吾は、愛波を花火に誘う。冬の夜、二人きり、イケメンと、大好きな花火、という鉄板胸キュンが炸裂した。
第3話 クリスマスイブに告白!空の自然と笑顔を取り戻させるイケメン力
これでもう圭吾一択かと思った矢先の第3話。恋のイニシアチブ(主導権)を空が奪い返す。愛波をクリスマスケーキ売りのバイトに誘った空。愛波は顔の傷を理由に、店から髭つきの男性用衣装をあてがわれる。それに対して空は面白がる。あえて愛波がシリアスに受け取らないようにするための無意識から出た思いやりだ。さらに空は冷やかし客から絡まれた愛波を非暴力&不服従のガンジースタイルで救い、そのトラブルでつぶれたクリスマスケーキを食べ始める。そして愛波に対する不意の「あ~ん!」。落ち込んでいた愛波をユーモアというオブラートで優しく包み、自然と笑顔を取り戻させるイケメン力。極めつけは、雪が降りだしたロマンチックな設定での愛の告白。寸分の狂いのないコンボを決めてみせた。会いたさ一心で愛波を探していた圭吾がその瞬間を目撃してしまうという、ラブサスペンスぶりも見事だった。
第4話 ありのままを受け入れる空と前を向かせたい圭吾…ラストには圭吾が衝撃告白
第4話では、圭吾と空が巻き起こす胸キュンが大混線。親の都合で婚約していた百合との関係を清算した圭吾は、愛波に対する愛情を確信。その矢先の空の告白である。しかし愛波は傷ついた容姿を理由に一歩踏み出すことができず、空からの告白の返答を保留にする。凡人ならばこれを勝機と捉えるだろう。しかし圭吾は違う。愛波のネガティブ思考にキレる。なぜならば、愛波には誰よりも幸せな気持ちでいてほしいから。そして愛波が空と自転車の二人乗りをして幸せそうな笑顔を浮かべると「いい顔してるじゃん」と安堵。距離を縮めていく空との関係に嫉妬するどころか、愛波の心の向上にホッとする親心をみせる。
一方の空は、ミスコン再出場に悩む愛波をかつてのミスコングランプリである自身の姉・ルイ(鈴木愛理)と対面させる。ルイはミスコン獲得後にプレッシャーで病んでしまったことを明かし、それが空のミスコン嫌いの原点であると語る。クールな一匹狼だと思っていた空の本音。姉思いの心優しき弟としての一面。イケメンではなく、愛らしい幼い少年のようにも見える。空は愛波に「ミスコンなんて出なくても十分だよ」と囁くように語りかけ、現在のありのままを全肯定する。
空に勝利がもたらされたかと思いきや、顔の傷を理由に「私なんか…」ばかりに終始する自尊心低空飛行中の愛波にしびれを切らした圭吾が、隠し通しておきたいはずの自らの秘密をカミングアウトする。なんと圭吾は完全無欠のイケメンなどではなく、整形で作られた人造イケメンだったのだ。愛波を勇気づけたい、ただそれだけでこれまで築き上げてきた地位も名誉もかなぐり捨てる、愛ゆえの大告白。これに愛波はどのようなレスポンスで応えるのか…。
圭吾の横には、プライドを踏みにじられて怒り心頭の令嬢・百合の影もある。四角関係の波紋は広がるばかり。この先にどのような波乱と胸キュンが待ち受けているのか?第5話の放送までステイホームだ。