ABEMAのオリジナルドラマ『ブラックシンデレラ』がいよいよ後半の物語に突入する。学園一の美男美女を決めるミスコンが行われる高校を舞台に、見た目に悩みを抱く主人公のド平凡女子・神谷愛波(かみや まなは)がコンテストに挑戦し、ルッキズムに立ち向かう逆襲ラブストーリーを描く同ドラマ。主人公の愛波が顔に傷を負うという波乱の第1話から始まり、第4話では、自他ともに認める身も心も最強イケメン・橘圭吾(たちばな けいご)が「整形」をしていたことを告白し、視聴者に衝撃を与えた。毎回、視聴者の予想を上回る驚きの展開が繰り広げられる中、後半戦はいったいどうなってしまうのか?! 主演の愛波を演じる莉子に、後半戦の見どころや『ブラックシンデレラ』への思いを語ってもらった。
――本日はよろしくお願いします。一視聴者として、恋愛のときめきと衝撃の展開にいろんなドキドキを味わいながら拝見しています。主人公の立場としては、前半でとくに印象的だったことはなんでしょうか。
莉子:まず、愛波にとって傷ができるというのはものすごくショックな出来事でした。それでも笑顔でいようとするのが愛波という人。私自身は、傷ができた経験はないし、辛いことがあったときに笑顔を作るなんて考えられない。だからこそその部分の役作りは苦労しました。
――どうやって愛波の心情に近づいて行きましたか。
莉子:なにか具体的な方法はなくて、現場の空気を感じることとか、愛波ちゃんでいる時間が多くなるにつれて気持ちをつかんでいったような気がします。キャストのみんなや監督とコミュニケーションをたくさんとっていったことも愛波ちゃんの役をつかむことにプラスになったと思います。
――キャスト同士で演技プランを話すような時間もありましたか。
莉子:言葉にするよりは、みんなが持ってきたお芝居を受けることで、愛波ちゃんの心情が浮かび上がるというか。名だたる俳優さんが揃っていたので、私も食らいつくようにやらせてもらいました。
――実際の莉子さんはモデルに女優とキラキラした世界の中で、愛波ちゃんとは真逆の世界に生きていますよね。愛波ちゃんと莉子さんには共通点はあったのでしょうか。
莉子:私も高校時代は、普通の高校生。今も普通の大学生。等身大の学生の気持ちはわかるところはいっぱいありました。愛波ちゃんも今どきの高校生なんだなって共感できる部分もたくさんありました。親友のひまりには何でも話しちゃうところとか、テンションの高いところとか、自分に似ているところもありましたよ。
――お友達に愛波ちゃんのような子がいたらどうしますか。
莉子:私の友達だったら、「よしよし、わかったよ」って頭をなでなでしてあげます。すごく可愛い部分をいっぱい持っている子ですよね。
――莉子さんはもしかして姉御肌ですか?!
莉子:私、本来はツッコみです。サバサバしているんですよね。みんながふざけているところで「いやいや、ちょっと待ってよ」といったん落ち着かせてあげるようなタイプ。愛波ちゃんみたいなほわほわした部分は私にはないですよ(笑)。
――愛波を演じたことは莉子さんにとってどんな思い出になっていますか。
莉子:最後に監督や共演者のみんなから「愛波は莉子ちゃんでよかった」って言ってもらえて。それが本当にうれしかった。一緒に作品を作り上げてきたみんなからそんな風に思ってもらえて、この作品に参加できて本当に良かったです。
――スタッフ、出演者ともにいい関係性だったんですね。
莉子: みんながいい人で、現場は本当に楽しかったですね。とくに神尾楓珠さんは一番年上としていつも盛り上げ役になってくれていました。それが本当に面白くて、笑顔の絶えない現場でした。
――みんなが仲良しでわちゃわちゃしているときでも、莉子さんは当然ながら出番も台詞の量も多くて大変だったと思います。
莉子:自慢じゃないですが(笑)私、撮影期間の中で休みはありませんでした。最初から最後までずっと現場にいました。でも現場に行くのが全然苦痛じゃなくて、逆に楽しみだったからよかったです。もちろん役作りなどで壁にぶつかることもありましたが、キャストのみんなやスタッフのみなさんの暖かい空気に救われました。
――今回、莉子さんにとってはABEMAでの連ドラ初主演ですよね。座長として長期間過ごす中で、成長できた部分はありますか。
莉子:なにもかもが勉強でした。主演が座長と呼ばれることを知らないくらいのレベルだったんです。演技の経験はほとんどない状態での初主演で。プレッシャーや不安はもちろんありましたが、演技の基礎から教えてもらいました。ここからが新たなスタートラインだと思って頑張ろうという気持ちです。この気持ちを新鮮なまま持ちながら、これから出会う新しい役と向き合いながら仕事をしていきたいと思っています。
整形の告白から一転、後半はどんな展開になるの?「後半は……とにかくすごい!ですよ」
――物語はいよいよ後半戦に突入します。4話のラストで圭吾が整形であることを告白して、物語の雰囲気がガラッと変わったような気がします。いったいこれからどんなことが起きちゃうのでしょうか。
莉子:それぞれのメンバーがどんなスタートを切るのか。また事件が起きるのかもしれないし、ビックリするような展開が待っている可能性もあります(笑)。とにかく楽しみにしててくださいね。なにが起きるのかわからないのがこのドラマです。
――ずばり、後半戦の見どころは?!
莉子:後半は……(ニヤリ)とにかくすごい!ですよ。前半では愛波ちゃんに傷ができて、そこにスポットが当たっていました。4話で、圭吾が整形を告白したこともあって、想像もつかない展開になっているのではないかと思います。愛波ちゃん以外の周りの動きにも注目してくださいね。私と百合様の距離感がどうなるのか。圭吾と空との関係はいかに?? 愛波自身は最終的にはどうなっちゃうの?! 一言でいうと……面白いです(笑)。まだまだ終わらないですよ。これからもっとドキドキさせちゃいます。
――莉子さんの話を聞いてますます放送が楽しみになりました。ありがとうございました!
取材・文:氏家裕子
写真:You Ishii