映画『ゾッキ』『裏ゾッキ』の交互上映トークイベント「秘密の集会 今こそ愛だ」が5月17日、東京・渋谷にあるミニシアター・アップリンク渋谷で行われ、『ゾッキ』監督&企画の竹中直人と、竹中演出パート『父』出演者の輝有子(母役)、渡辺佑太朗(マサル役)が出席した。

 独特な世界観を持つ原作漫画について輝は「これをどのように映画化するのだろうか?しかも竹中直人さん、山田孝之さん、齊藤工さんの3人が監督で…」と当初は「?」だったというが、完成作に「すべてのストーリーが緩~く温かく繋がっていて、楽しくも心が温かくなる。新しい映画だと思った」と納得の表情。

 一方、渡辺は「原作の持つ、なんとも言えない世界観を果たして実写で表現できるのだろうか?と思ったけれど、完成作はまさに『ゾッキ』だった。緩やかに物語が進み、そしてどこかにいそうでいなさそうな人たちが出てきて。本当に面白い映画だと思った」と当初の不安は杞憂に終わったという。

 竹中監督は「監督作は9本目なので、それなりの客観性を持って観たつもりだけれど、本当にいい映画だと思っています」と手応え。しかし完成前のラフ編集時での試写では「観るのにもの凄く緊張しました。ほかの二人がどのように撮っているのかわからなかったし、原作者の大橋裕之さんも同席されていましたから。あの時の緊張感を思い出すと、いまだに肩がコリます」と尋常ならざるプレッシャーを感じていたようだ。

 原作を初めて読んだ2018年の段階で「音楽Chara!」と一択だったという竹中監督。「Charaとは2018年に久々に会って、その頃から『ゾッキ』で音楽をやってもらいたいと思っていました。Charaしか考えられず、最高のミュージシャンが揃ったと思う。サントラも発売しているし、なんとアナログ盤もある。ちなみにアナログ盤は自分でちゃんと買って、自宅に飾っています」とご満悦だった。

 またロケ地となった愛知県蒲郡市については「食べ物も美味しいものばかり。居心地もとてもよくて、本当にいい町だった」(竹中監督)、「温かい人たちばかりで、空気も綺麗で静かでした」(輝)、「綺麗な場所でした」(渡辺)と、魅力たっぷりの場所であると異口同音に口にしていた。

(c)2020「ゾッキ」製作委員会

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