吉永小百合、松坂桃李、広瀬すずが22日、都内で無観客の中で実施された吉永小百合主演映画『いのちの停車場』の公開記念舞台挨拶に西田敏行、南野陽子、柳葉敏郎、みなみらんぼう、泉谷しげる、田中泯、成島出監督、原作者・南杏子と参加した。
緊急事態宣言延長下での公開に吉永は「公開はとても嬉しい事ですが、ただとても残念なことがありました。緊急事態宣言が延長になり、演劇は大丈夫だけれど映画はダメと伺ってショックを受けて…。悲しくてくじけそうになりました」と苦しい胸の内を吐露。
それでも全国には公開中の劇場もあることから「きっときっと、これから日本中の皆様に映画をご覧いただけると思っています」と近い未来に期待していた。なお挨拶中にみなみが体調を崩し、吉永がすかさず駆けつけて介抱する一幕があった。
医療をテーマにした内容にちなんで、命に対しての思いを聞かれた吉永は「1日1日を精一杯生き切ることが明日に繋がる。それが最後までできれば、自分は幸せだと思えます。みんなで努力して、この大変な時代を生き切りましょう!と言いたいです」とコロナ禍の世界にエール。
一方、32歳の松坂が「人生にはそれぞれの幸せと暮らしと日々があり、その小さな日々の積み重ねによって人生のいいしまい方に繋がっていくと思った。この映画を通して自分の命のしまい方について改めて考えさせられた」と悟ったように語ると、すかさず吉永から「早すぎますよ!」とのツッコミが。
オーバー70の西田や泉谷からも「それは70歳過ぎが言うことだよ!」「お前言い過ぎ!」「俺たちの言うことがなくなる!」などのお叱りを受けると、松坂は「もっと謳歌したいです!」とベテランの圧に恐縮し、笑わせた。
文・写真:石井隼人