ABEMAオリジナルのレギュラー番組『よつば音楽学院』の全10回が配信された。同い年の人気男性声優である菅沼久義、近藤孝行、間島淳司、小野大輔の4名が、さまざまなコーナーやゲストとの交流を経て、音楽について学んでいくことをコンセプトとした番組だ。
番組最終回の収録時に、4名にこれまでの振り返りや最終回で発表されたCD制作、発売される公式グッズなどの話を聞いた。
近藤や間島の新たな一面も見られた、これまでの放送を振り返る
――これまでの『よつば音楽学院』の収録を振り返って、楽しかったエピソードなどをお聞かせください。
菅沼:僕は第9回にROLLYさんがゲストで来ていただいた回ですね。(ROLLYが参加しているロックバンド)すかんちの世代で、学生時代から好きなんです。収録後にすれ違ったときに「本日はありがとうございました」とご挨拶したら「こちらこそ楽しかったです」とおっしゃっていただいて。
小野:自由な振る舞いを画面の中ではされてましたけれど、すごく丁寧な方でしたね。
菅沼:あのビジュアルであんなお話をされる方ですから、僕も感銘を受けつつもトラウマもあって。ずっと自分の中で悶々としていたロッカーとしてのテーマや発言の裏側についてお聞きできて、憑き物が落ちたというかスッキリした気持ちになりました。
すれ違った際にも「本当に学生の頃からファンでした」とお伝えすると「そういう方がいれくれるから頑張れるので、僕の方こそ嬉しいです」とROLLYさんにおっしゃっていただいて、一緒に番組が出来てお会いできたことが、本当に宝物になりました。
小野:その世界で道を究めた方がゲスト講師として来てくださるので、みなさん良い方だったと印象に残ってますね。
菅沼:プロフェッショナルだからね。
小野:しっかりとした技術や理論を持っている方が、惜しげもなく教えてくれましたし、みなさん優しいんですよ。知らないから教えてやるという上から目線ではなくて、僕らにもリスペクトを持ってくれてることがわかる。
その中でお話を聞くことで、僕らの声優の世界にもフィードバックできることがいっぱいあるんですよ。それが一番やっててよかったことですね。
菅沼:違う業種だけど、共通する部分は多いよね。
――ファミコン芸人フジタさんやオーイシマサヨシさんなど、本当にゲスト講師の方はバラエティ豊かでした。
菅沼:フジタさんも、あのラインナップの中にドン! と入ってるのがすごくいいですよね。近ちゃんはゲスト講師の中で印象深い方は、やっぱりKEN THE 390さん?
近藤:そうだね。個人的に、日本でいちばんヒップホップをレクチャーしてくれる適任者だと思いました。
間島:得られた知識としては、ヒップホップ界のことは新鮮でしたよね。
菅沼:いちばん我々から遠いからね。ラッパーの方と聞くと、もっと荒々しくてオラオラな勝手な印象があったけど、あんなに優しく丁寧に教えてくれて。ラッパーのイメージがガラッと変わったよね。
近藤:あと、2人も言ってましたけど、その道で何かを残している方々の人格というものを、身近に肌で感じられたことが収穫でした。振り返ってみると、僕は世間知らず過ぎて、いろいろなことを仕出かしたし、振り回されたなぁと……。
菅沼:急に反省会になっちゃった!
小野:楽しかったことを言ってよ!
近藤:僕のそういう面って、これまで身体全体を通してお見せすることもなかったので、俺こんなに天然だったんだ、ポンコツだったんだみたいな(笑)。そんな僕が面白いなと思っていたのは、ずっと間島くんです。
(一同笑)
近藤:静かにしてるところからの一発の重みがすごいんですよ!
菅沼:そうだね!
近藤:(番組内で)どう思う間島くん? って聞かれるんですけれど、打率10割なんですよ。
間島:途中から必ず俺になったよね。
菅沼:間島くんで一番好きなのが、元宝塚の七海ひろきさんがゲストのとき(第8回)にさ、「二度と俺の前に現れるなよ」ってジャケットを羽織りながら言ってるところが、オンエアを見ると「こいつほんとにやべーやつだな!」って(笑)。
(一同笑)
近藤:めちゃおもしろかった!
菅沼:お前がナンバーワンだって、ベジータの気持ちになっちゃったもん。そんな間島くんはこれまでどうだったのか教えてよ!!
間島:全体通して、人格者の方が多かったなという印象でした。本当にそういう方々と出会えたことは財産だと感じるんですけれど、特に(作曲家の)ShusuiさんやROLLYさんなど、目の前でテクニックを見せてくれたことが収穫でした。
小野:面白過ぎたんだけど、あれ凄いことなんだよね。
――見ている我々は画面越しでしたが、同じ空間にいらっしゃると……
菅沼:ドキドキでしたよ!
間島:原口あきまささんのモノマネとかね。
菅沼:一番気に入られてて、初対面なのにマジーって呼ばれてたよね。
間島:奥でただ座っているだけなんですけどね。
菅沼:一番目をつけられやすい。
間島:言い方よくないよ!
小野:間島くんはこの番組で、また違う顔を見せてたよね。
近藤:アプローチが人と違うから目立つんだよね。
小野:ずっと(おすすめする曲が)アニソンか特撮っていうのもさ、こいつどうかしてるって思うもん。
菅沼:筋が通ってるなって思うんだよね。ブレねぇなって。
間島:あざす。こんなはずじゃなかったんだけど……。
質問を完璧に締める間島の一言「子どもゴコロを忘れてないってこと」
――『よつば音楽学院』といえば学ラン姿が印象的でしたが、半年間身を包んでみていかがでしたか?
菅沼:そもそも、誰が最初に学ランにしようって言ったんだっけね。
間島:学校がテーマになったから、衣装は決めた方が楽だよねって。
菅沼:そこから、やっぱり人それぞれのアイデンティティといいますか、小野くんは音楽Tシャツを着て、近藤くんは中にパーカーを着ることでちょっとアウトローなヤンチャ系にして。僕と間島くんは普通。
間島:普通だね。
小野:こういうやついるよなって(笑)。
菅沼:学校の縮図みたいな感じだよね(笑)。ただ、間島くんは上の学ランを脱ぐと、学校の先生かサラリーマンだよね。
間島:メイクさんとかにも、すげー言われたよね。上着を脱いだらダメって。
菅沼:でも、一番中間管理職としてはしっくりきてるよね。
小野:みんなもう40歳を超えてて、普通はもうちょっと痛々しくなるけど、馴染んでたよね。
菅沼:僕は中高時代ブレザーだったから、夢が叶ったなって。しかも中高のときはサイズが合ってなくて、いい印象がなかったんだけど、今回の学ランはピッタリ。
近藤:もう成長しないからね。
小野:俺たちが(学ランを)ある程度着こなせちゃうのは、成長してないってことなんじゃない?
菅沼:ある種、中高生の頃から変わってないのかも。
間島:子どもゴコロを忘れてないってこと。
小野:それだ!
菅沼:いいこと言うね、子どもゴコロを忘れてない4人。
近藤:見出しをそれにしてもらおう(笑)。
小野の選曲はセルフカバー!? 気になる「Vacances”」のCDについて
――最終回で「Vacances”(バカンズ)」というユニットで、この秋にCDをリリース予定であることが発表されましたが、どんな内容になるのか伺えればと。
菅沼:(第4回のゲスト講師である)Shusui先生のオリジナル曲が入っているカバーコンセプトアルバムになります。番組発でShusui先生に曲を作ってもらえたということが大きなことだと思うので、それが嬉しいよね。半年間で学んできたスキルや知識をアルバムに入れられたらいいな。
小野:カバー曲をメインにしながらShusui先生のオリジナル曲も入っている、ちょっと珍しい内容のアルバムになるかな。
間島:うまいこと落とし込んで、アルバムを聴いたときに番組を見返したいと思えるようになればいいよね。
菅沼:いいね! 番組中でもおすすめのCDをそれぞれ宣伝しているので、関連した曲も収録されてるといいよね。ある種、『よつば音楽学院』をぎゅっと凝縮したら、このアルバムになりましたって感じ。
近藤:それだ!
菅沼:それ、いいよね。この曲を近藤くんが歌ったということは、あの回があったからかなとか。間島くんはやっぱりアニソンだったなとか。
間島:ネタバレはよくない!
(一同笑)
菅沼:お前はブレないんだから!
――逆に違ったら衝撃ですね(笑)。
小野:その辺もファンの方にご想像していただいて。
菅沼:小野くんはあれだけ自分の曲を宣伝してたから、このアルバムにも自分の曲が入っているんだなとか。
小野:その可能性もあるよ!
菅沼:一番歌いたかったのが、自分の曲だったみたいな。
――1人だけセルフカバーという(笑)。
間島:アレンジも無くてまったく同じで、聞き分けてみようとか。
菅沼:もしくは僕らが歌ったりね。
小野:それは面白い!
菅沼:これだけ言っておけばね、当たっているのもあれば無いものもあるだろうという感じですので。番組内のヒントからぜひ想像してみてください。
アロハシャツから実用的なグッズがたくさん!菅沼のこだわりは?
――発売される『よつば音楽学院』のグッズについても、感想やこだわりをお聞かせください。
菅沼:(目の前に並べられたグッズを見て)どう?
間島:ちゃんとロゴも入っていて。
小野:気持ちいいよね。
菅沼:アロハシャツの人気は高いよね。デザインもいくつかサンプルを見せていただいて、その1つ1つを我々4人でオモテ面やウラ面ごとにパターンを選んで決めているんです。4人のアイデアも詰まってて。
小野:選りすぐりのグッズだよね。作らなくていいですって言ったグッズもあるから。
菅沼:なので、すべて自分たちで選ばせていただいたものになっています。
小野:我々も日常で使えそうなグッズがそろったよね。
菅沼:グッズのコンセプトとしては『よつば音楽学院』なので、学校で使っていたものやどこか懐かしいものになってます。缶ペンケースとかランチボックスとか、最近だとマルチケースにもなるマスクケースとか。
間島:ハンカチとか、今の時代にも皆さんに使っていただけそうなものをチョイスしています。
――可愛らしさと実用性があるグッズになっていますよね。
小野:あと、思ったよりも和テイストになったよね。
菅沼:(巾着は)お茶屋さんみたいだね(笑)。
小野:学生服を着てるけど、もう42歳だからこれくらい落ち着いたもののほうが使いやすいよね。
菅沼:夏に特番とかをやらせていただけるなら、学ランだと暑くて汗かいちゃうから、アロハを4人で着て!
小野:俺たちの学校、夏はこれ着るの? ハワイの学校かよ!
近藤:ほんとに(笑)。
――急に印象が変わりますね(笑)。
菅沼:誰かめっちゃくちゃ(肌を)焼いてきてよ! あと、ファンの皆さんもぜひ一緒に着ていただいて。
――それでは、最後にファンの方々へメッセージをいただけますでしょうか?
小野:番組は生放送で最終回となりましたが、「Vacances”(バカンズ)」としてユニットを組んで我々の音楽を届けていけることになって嬉しいですし、皆様が応援してくださった結果だと思いますので、感謝しています。これからもみんなに面白いと思ってもらえることをやろうとしてるんですが、突き詰めていくと俺たちが面白いと思うことをやってます。
菅沼:そうだよね、そうじゃないとね。
小野:なので、あんまり期待はしすぎず。でも、あいつらならきっと面白いことをやってくれるなっていうことは、信じていただければと。その予想には、必ず応えつつ超えていきたいと思いますので、「Vacances”(バカンズ)」をこれからもよろしくお願いいたします。
近藤:前もカバーアルバムを出したことがあるんですけど、またそれができると思うと「Vacances”(バカンズ)」のアルバムが楽しみです。みんなの選曲を見て楽しみになりましたし、喜んでいただけるようなものになっていると思います。個人的には間島くんが、ラップを歌うのかどうかにご期待いただければと。僕は期待しています。
間島:なぜ俺をオチに使う(笑)。
近藤:面白いから!
菅沼:そんな間島さん、どうぞ!
間島:番組作りの部分から関わらせていただきましたが、最初に想定したものよりも面白くなったのかなとやってみて感じました。アルバムも番組同様に4人の個性が出て、番組をまた見たくなるような思い出が詰まっているようなものになったらいいなと思ってます。
アルバムがたくさん売れたら、また番組があるかもしれないので! グッズなりアルバムなりをぜひお買い上げいただければと!
菅沼:2020年の4月ごろにお声がけいただいて、リモートで会議をしていた頃から思うと、番組がシーズン1として終えられて、アルバムやグッズを出させていただけることは想像できなかったので、本当に応援してくれた方々のおかげです。
お三方がいった通り、売れないと続かないのが世の常だと思うので、シーズン2に繋げていけるようにアルバム制作もがんばらせていただきます。グッズを買ってアルバムを聴いていただいて、シーズン2をお待ちください!
――本日はありがとうございました!
記事中でも話題となった『よつば音楽学院』のグッズは、本日よりこちらで購入が可能。
グッズ販売サイト:https://www.abemashopping.jp/yotsuba-originalgoods-2021/
発売されるグッズは以下の通りとなる。
■「よつば音楽学院」入学セット
価格:10,000円(税込)
セット内容:
・「よつば音楽学院」公式Tシャツ
・「よつば音楽学院」公式ハンカチタオル
・「よつば音楽学院」公式ステンレスボトル
・「よつば音楽学院」公式ステッカー
・「よつば音楽学院」公式アルミペンケース
・「よつば音楽学院」公式ミニトート
■「よつば音楽学院」ランチボックス&ボックス巾着
価格:3,500円(税込)
■「よつば音楽学院」マスクポーチ
価格:2,000円(税込)
■グッズ④:「よつば音楽学院」巾着セット
価格:2,000円(税込)
■「よつば音楽学院」アクリルスタンド
価格:3,000円(税込)
■「よつば音楽学院」アロハシャツ
価格:10,000円(税込)
また、『よつば音楽学院』の全10回の放送は、ABEMAビデオで視聴可能。30分程度追加されたディレクターズカット版も視聴できるので、放送を見たファンも改めてチェックしてみてほしい。
取材/テキスト/写真:miraitone.inc