すれ違い、ボタンの掛け違い、行き違い。初々しい恋模様もついにフィナーレ。顔に一生消えない傷を負ったことから、ド平凡女子高生の愛波(莉子)がルッキズム(外見至上主義)に疑問を呈していくABEMAオリジナルの連続ドラマ『ブラックシンデレラ』が、ついに最終回を迎える。
ミスコンの座は逃したものの、ステージ上で思いのたけをぶつけた愛波は、ミスターコン連続制覇の圭吾(神尾楓珠)とついに運命的時間を共有することに。ドラマ最大のクライマックスとなる愛の告白からの初キスまでの流れは、増しましチョコミント級の清涼感溢れる見事なラスト。壁ドン?顎クイ?股ドン?そんな手垢のついた平成生まれのキラキラポーズは衣替え。令和の告白トレンドは“エアー表彰”で確定だ。
誰もいないミスコン会場で見つめ合う愛波と圭吾。圭吾はまるで賞状を授与するかのように「あなたのこの数カ月の頑張りを賞して、以下の賞を贈呈します」とあるはずのない“エアー賞状”を読み上げる。その受賞名は、頑張ってミスコンに参加したで賞、プールに落ちても頑張ったで賞、友達想いだったで賞、誰よりも俺のこと分かってくれたで賞、自分を好きでいようとしたで賞、俺を信じてくれたで賞など、圭吾曰く「沢山のかっけぇ賞」である。それと同時に、圭吾がずっと愛波のことを見つめていたことを表す大きな意味のある賞でもある。
そこからエアー賞状をエアーティアラにトランスフォームさせて、圭吾は愛波の頭上にエアーミスコンティアラを戴冠。「俺ん中では断トツグランプリだから」。ついに圭吾からの告白かと思いきや、次の瞬間圭吾の言葉を遮るように「私、圭吾君が好き」と愛波からのフライング逆告白でフィニッシュ。圭吾への溢れる愛を語る愛波を静止するかのように、今度は圭吾が負けじと「俺も大好き」と返答。これでいいのだ。一方的ではなく、同時多発的に互いの気持ちを交換し合うこと。まさしく絵に描いたような相思相愛。両想いがぶつかりスパークした果てに待ち受けているもの、それは愛波にとって最初で最後の念願のファーストキスである。
二人の契りを祝福するかのように、夜空を彩るのは盛大に打ちあがる大輪の花。好きな人と花火を見たい、という愛波の願いが叶った瞬間でもある。愛波はミスコングランプリ獲得よりも意味のある一生の思い出となる瞬間を手にしたわけだ。ラストには「見惚れてんの?」「見惚れてるんじゃなくて、惚れてんの!」。見事なる言葉の応酬。美しいハッピーエンド。愛波と圭吾の愛は、晴れてエタニティ。非の打ちどころのない締めくくりとなった。
嬉しいけれどもう会えないなんて寂しすぎる!…そんな『ブラックシンデレラ』ファンの声に応えるかのように、愛波たちのその後を描く『ブラックシンデレラ』卒業編が最終回放送後より、2週に渡って「ABEMAプレミアム」にて配信されることが決定。卒業式を1週間後に控えた清蘭高校を舞台に、愛波の思春期ならではの悩みと圭吾らクラスメイトたちの意外な進路が描かれる。まさにファン必見のエピソード。見逃し厳禁だ。