映画『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』など骨太な作品に定評のある藤井道人監督が総監督を務める、ABEMAオリジナルドラマ『箱庭のレミング』。SNSの魅力に囚われた若者たちの“心の闇”や“恐怖”をテーマにした全4話からなるオムニバススリラーで、6月17日に配信された見上愛主演の第1話『不純ないいね』が早くも話題だ。人気女子高生モデルとしてSNSで人気の未映子(見上愛)と、ひょんなことからSNSの魔力に引き込まれる姉・麻友(富山えり子)の確執と死闘を描く。

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些細なディスりコメントが生んだ悲劇…「いいね」に狂った姉妹の闇、バズり暴走の果てにあるものとは?『箱庭のレミング』
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 自らを「不純さん」と名乗り、狂ったように踊り歌う麻友の自撮り動画がバズる。引きこもりの姉・麻友の存在を抹消していた未映子は、SNSを辞めるよう麻友に対して抗議をするが、当の麻友はSNSの人気者しか出演できないライブイベントに出場するために「もっとブスでキモくなる」と聞く耳を持たず、間違った方向へと舵を切り出す。

 世間のストレスのはけ口になったかのように「不純さん」人気は右肩あがりで、SNSは「不純さん」の話題で持ちきり。いいね!数も急上昇だ。麻友もその期待に応えるべく、自らハサミで髪の毛を無残な形にするなど、キモさ演出に拍車をかけていく。

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 面白くないのは妹・未映子である。実力行使とばかりに「不純さんの」アカウントに匿名で「この人、普段はフツーの人。みんな騙されてるよ」などと、麻友はキモいフリをしているだけだと中傷するコメントを書き込んでしまう。

 このコメントがきかっけで徐々にディスりコメントが増えていき、もはや“キモさ”をアイデンティティとする麻友は、これに逆上。精神を追い詰められたかのように「もっと汚さなきゃ!私は努力しないとみんなに忘れられちゃうんだよ!」と自室を壊し始める。しかも「不純さん」を模倣する「しんきち」なる新キャラも現れ、麻友は自らの人気陥落に怯えてもいた。

 さらに事件は続く。クラスメイトと未映子が、道を歩く麻友と遭遇。「不純さんだ!」と大興奮のクラスメイトが麻友に近づく中で、未映子は他人を装い、麻友に対して「あの…はじめまして」と挨拶。何かを察した麻友も「…いつも投稿チェックしています」と演技。これは家に帰ったら確実にひと悶着あるフラグである。

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 帰宅後、姉妹であることを隠していた未映子に激怒の麻友。「もしかして未映子もアンチコメント書いてたの?やたらプライベート知ってる感じで書いてくるヤツいるなぁって思ってたけど…未映子がやってたん?」と確信を突いてくる。なんとか必死に証拠を隠し、しらを切る末映子。すると麻友はつぶやく。「…やっぱしんきちか。邪魔しやがって!絶対許さない!」とライバル関係にあるしんきちに怒りの矛先を向ける。

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 未映子役の見上愛と、目に狂気を宿して姉・麻友を演じる富山えり子の攻防は一見の価値ありで、コメントでは「迫真の演技」「緊迫のシーン」などと二人の熱演に対して拍手喝采が挙がっている。「敵は本能寺にあり!」とばかりにしんきちに焦点を絞って自宅から忽然と姿を消す麻友。その麻友のPCに表示されているものを見てしまった未映子の戦慄もピークに。歪んだ承認欲求をガソリンに、SNSモンスターがついに動き出した!予想外の結末をABEMAビデオでチェックしてほしい。

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