「無観客開催にするなら、オリンピック貴族や各国の指導者も要らない」橋下氏
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 4日のABEMANewsBAR橋下』に出演したスポーツジャーナリストの二宮清純氏が、橋下氏といわゆる“オリンピック貴族”について議論した。

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 「観客を入れようとしている理由の一つに、“オリンピック貴族”がいるからじゃないか、という話がある。無観客でやったとして、その人達だけが中継に映っていたとしたら、誰のためのオリンピックか、となってしまう。僕は各国の指導者やその夫人も要らないと思う」と橋下氏。

 すると二宮氏は「IOC委員については橋下さんの意見に非常に近い。私は1988年のソウル大会から取材をしてきているが、昔のIOCは本当に貴族の集団だった。それが今や“パワーエリート集団”になっている。例えばトーマス・バッハ、ジョン・コーツ、ディック・パウンドなど弁護士出身の人も多い。責任を持って仕切るためには、多少の権威は必要かもしれない。ただ、何事も程度というものがあって、“衣の下の鎧”が少し見えすぎているのが不快感を生んだ理由の一つじゃないか。新国立競技場には貴賓席も含めて、色々な部屋があるので、そこに“隔離”して、外からは見えないようにすることはできる。

 それからIOCとJOC、東京都が結ぶ開催都市契約というのも確かに“不平等条約”だし、国は財政保証、組織委員会は森喜朗さんによると“イベント屋”。やはりIOCが“生殺与奪の権”を握っているのも事実。しかしIOCというのは、カギカッコ付きかもしれないけど、平和を推進しているNPO法人。それに対して主権国家が“ははー”とひれ伏すのは変だと思う。コロナという非常時にあっても、その開催都市契約を鵜呑みにしないといけないのだろうか。これはむしろ橋下さんに聞きたい」。

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 これに橋下氏は「もうこういう状況なんだから、何か言い返せないのかなと思う。賠償責任を負うという考え方の法律家もいるが、契約はスイス法に基づいていて、不可抗力の場合には必ずしも日本が全ての責任を負わなくてもいいという考え方になっているという報道も見かけた。僕は裁判で戦って蹴ってしまえばいいじゃないかと思っている。賠償金を払わなきゃいけないから開催するなんて、本末転倒。こんな状況なんだからしょうがないじゃないか、こっちから辞めてやるぞ、くらいの気持ちで。

 そこでIOCのひどさ、オリンピック運営のひどさをぶちまけたら、もうオリンピックをやろうとする都市も少なくなるだろうし、そうなればIOCも考えなきゃいけなくなる。そもそもIOCには放映権料が入ってくるから、放送さえできればいい。そこで“今回はオリンピック・ファミリーの人たちは競技場の中に入らないでくださいね。その代わりに放映権は手に入れてくださいね”という交渉をしてもいい」と回答。

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 さらに「招致の時のことについては猪瀬直樹さんや石原慎太郎さんにも話を聞いたが、圧倒的にIOCが力を持っていて、こっちは徹底してお願いする立場だから、向こうが何か言えばその通りに決定みたいな雰囲気があるようだ。舛添要一さんの話によると、都が五輪のマークをレインボーブリッジのところに出そうとしたら、“何やってんだ、それを決めるのは俺達だ”と言ってきたという。僕はその話を聞いて“なんだコイツらは!もう入国させんといてくれ!”と思った(笑)。二宮さんが言うように、競技が見られる場所に閉じ込めて、南京錠を掛けておけばいいんですよ(笑)」と冗談めかして語っていた。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)

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