埼玉県警羽生署の元巡査部長・池田高秀被告(33)は今年4月、羽生市内の商業施設の駐車場に20代女性を呼び出し、体を触り、性行為を迫った疑いが持たれている。被告は「万引き犯を懲らしめるためにやった」などと供述している。
被害者の20代女性には万引きの過去があり、池田被告は「万引きは通報しないでやるからそれなりの誠意を見せろ」などと女性に迫り、弱みにつけ込んで性的行為に応じるよう脅したとみられている。さいたま地裁は池田被告に懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。
警察官という立場を利用した卑劣な事件について、元埼玉県警捜査一課の刑事である佐々木成三氏は「同じ元警察官として本当に頭にくる。警察活動の根底を揺るがす行為だ。捜査活動した情報を使用して『誠意を見せろ』と脅迫する。それで性的行為を求める。警察の信頼を回復するのはかなり困難ではないか」と述べ、警察の信頼低下に対する懸念を述べた。
お笑いタレントの千原ジュニアが「こういうのが明るみに出るということは、明るみに出ていないのもあるのでは? と思ってしまう」と疑問を呈すると、佐々木氏は「そう思う。そう思われてもしょうがない」と応じ、次のように続けた。
「一人の行為が、埼玉県の警察官全員の信頼を裏切った。それだけではなく、日本の警察全体の信頼を裏切ってることになる。国民は『日本の警察大丈夫か?』となる。捜査の中で個人情報を聞くが、個人情報を教えたくなくなる。警察活動の根底を揺るがす事件であり、全国の警察は執行猶予じゃ許せないくらい頭に来ているはずだ」
単独でこの手法に及んだのか、周囲からやり方を聞いたのかどうか…そんな指摘も挙がったが、佐々木氏は「さすがに周りに聞いたら『お前は馬鹿か』と警察は止める」と即座に否定。さらに「個人でやったことは間違いないだろうが、元警察官が恥ずかしいと思ってるぐらいなので、現役の警察官はもっと恥ずかしいと思っているだろう」と現役警察官の心中を慮った。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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