“プラスチック製だけどエコなストロー”が、小学生の自由研究から生まれた。
現在、小学5年生の光浦更紗さんが2年前の夏休みに提出した、いびつな形のシート。実はこのシート、クルクルと巻いていくとストローになる。さらに、使い終わったらシート状に戻して洗って、何度でも使える商品になっている。
更紗さんは、自由研究のきっかけについて「海鳥に袋が絡まっていたりとかをニュースで見て。(自然)環境で生き物が困っているということを知って、生き物のためにも、環境にいい素材(商品)があったらいいなと思ったから作った」と話す。
小学生の柔軟な発想から生まれたこの商品、その名も「STROLL(ストロール)」。発案したのは更紗さんだが、実際に商品化までこぎつけたのは父の健太郎さんだった。
「学校の先生に『特許とれるんじゃないですか』と言われて、先生も軽い気持ちで言ったと思うんですけど、真に受けてしまって。『こんなの思いついた!』って最初は娘に言っていたんですが、だんだん僕の方が熱が入っちゃって(笑)。(娘は呆れて)『できあがったら見せて』みたいな状況になった」(健太郎さん)
更紗さんの父・健太郎さんは、150年以上味噌を造り続ける老舗「光浦醸造工業」の8代目。開発したこのストローを巻くのには少々“慣れ”が必要だが、そこにはものづくりをする職人ならではのこだわりがあった。
「作る楽しさとか作る苦労を与えることで、ペラペラのプラスチックだけど、これに価値があるかないかを決めるのは使っている人の経験。飲み終わっても、もう一回洗って『今度はうまく巻こう』とか、これは絶対に海にポイっとは捨てないだろうなと。『プラはダメだから絶対使わない』じゃなくて、『ちゃんと大切に使えばプラもいいところがあるね』と、他のプラスチック製品への向き合い方がよくなっていけばいいなと」(健太郎さん)
ちなみに、この「STROLL」は好みの太さに巻くことができるため、タピオカドリンクなどを飲む時にも使うことができる。商品は光浦醸造工業のオンラインショップで販売されている。
(ABEMA/『ABEMA Morning』より)