会場に集まった観客80人の前で渾身のネタを披露し、その笑い声と拍手を計測して数値化。審査員などはおらず、純粋に“笑いの大きさ”だけで王者を決定するという新しいお笑い賞レース『笑ラウドネスGP』がABEMAで開催された。
▶視聴ページ:"笑いの量"だけで最も面白い芸人を決める『笑ラウドネスGP』
総エントリー数821組から選出されたのは、青色1号、あっぱれ婦人会、お見送り芸人しんいち、cacao、金の国、サスペンダーズ、シイナ、ストレッチーズ、スパイク、滝音、ドッグ石橋、5GAP、ブラゴーリ、プラス・マイナス、わらふぢなるおの15組。(※青色1号は体調不良により出演がキャンセル)
7月18日に放送された第一回大会で優勝したのは、2003年結成のお笑いコンビ、プラス・マイナス。岩橋良昌と兼光タカシに、優勝後の気持ちやコロナ禍での活動について話を聞いた。
――優勝おめでとうございます!優勝された感想はいかがですか?
岩橋:僕たち、今まで「めっちゃ笑ってもらえるけど票が入らない」経験をしてきたコンビなんです。結構前から笑いの量を測る機械でやって欲しいなと言ってた時があったので、今回それが実際に始まって、もし今日無理だったら何の言い訳もできない、立場なくなるなと思っていました。
今日は、他の人たちがネタやっているのを見て、傾向と対策を相方に伝えて微調整しながらやりました。めちゃくちゃ僅差で勝ったので、その微調整が大事だったんじゃないかと思います。
兼光:今回は言い訳のできない大会だと思っていたので、シンプルに嬉しいです。賞に飢えていた時期が長かったので…。この間、上方漫才大賞の奨励賞を頂いたんですが、今回の『笑ラウドネスGP』は初代チャンピオンというのが嬉しいですね。
――99.45というポイントを獲得され、優勝賞金は99万4500円となりましたが使い道は?
岩橋:僕、一軒家を購入したのでそちらの方に…!新築の家で、当たり前ですけど電気もエアコンも何もないんですよね。それで結構飛ぶと思います。でも良いスタートが切れそうです!
兼光:僕は保険を見直したいと思います。
――実際にネタを披露されている間、手ごたえはいかがでしたか?
岩橋:温かいお客さんでした。正直、めっちゃウケてるコンビの点数が意外と低かったりもしたので、どれだけのウケが5GAPさんの99.43を超えるか全くわからなかったです。ただ、体感ではめちゃくちゃウケてたので「もしかしたらひょっとするかもな」とは思いました。けど、正直5位以内に入って賞金を貰えれば良いなと思っていました。
兼光:モニター越しからしか見れていなかったんですが、みなさんが手ごたえあって「行った!」と思って帰ってきている中、点数が低いコンビとかもいたのでこればっかりはわからなくて…体感はすごくウケていたんですが、やり終わった中で5GAPさんの99.43をめっちゃ超えてるかもしれないし逆に70点台かもしれないし…と思いました。良い方に傾いてよかったです。
岩橋:あれ終わったあとに70点かもしれんと思ったん?それはないやろー!でもそれくらい怖かったということです。
――今回は経験値がものをいう大会でもあったのかなと思うのですが、勝因はどこにあったと思いますか?
岩橋:僕たちは人より舞台に立っているので、ウケるボケの数とか、このネタだったらここが強いとかがすごくわかるんです。なので、直前にネタを変えたりとかもできました。過去にウケてきた一軍のボケばかりを詰め寄せるという作業は、普段の劇場があるからこそデータを持っていたんじゃないかと思っています。
兼光:普段色んな劇場に立たせて頂いているので、これウケるウケないといったデータは分かっているのでウケるだろうなという自信はありました。ただ、AIというのがどうなるのかという不安はありました。
――この人たちには負けちゃうかも?と思ったコンビはいますか?
兼光:5GAPさんが怖かったですね。直前でウケ具合も見れていなかったんですけど、劇場でよく一緒にもなるし前後にもなるので、どんだけウケるのかとかわかっているので…点数を見ても「あ、ハマったんやな」という感じがしたので怖かったですね。
岩橋:5GAPさんの破壊力を知ってますし、僕たちトリだったんですけど一個前にきたときはめちゃくちゃ嫌でしたね。速攻比べられるじゃないですか。本当にシビアすぎて、勝ち負けを5GAPさんとは決めたくないくらいでした。最後は、接戦の高得点でほぼ引き分けくらいの感じだったので、一番の強敵でした。
――全体的にどういった雰囲気の収録でしたか?
岩橋:初めての試みなので、お客さん皆さんが前のめりで興味がある感じでした。僕たちが寄席でちょっと評価してもらってるのって、結局笑いの量なんですよ。それがちょっと面白かったですね。
ネタふりをずっとやって最後にひっくり返すネタは、ここでは勝てないと思うんですが、そういうセンスや勇気のある人は他の大会もありますし、僕たちはそういう大会が苦手だったりしますから。だから、今回の『笑ラウドネスGP』のような大会が向いていると思ったんです。けど、もし低い点数が出たら「ここも向いてないんかい!」って路頭に迷う可能性もあったので、向いてたんだなと再確認できてよかったです。点数が低くても、楽屋でめちゃくちゃウケてた芸人も居たんですよ。そこだったら優勝は僕らでもなかったでしょうし、お客さんの笑い声ということに関してやっているのはだいぶ寄席-1グランプリ的な感じの大会だった気がします。今回の大会で自分たちの属性がわかった気がしました。
兼光:本当に良い雰囲気でした。今田さんがMCで引き締まりますし…!すごく良い番組の第一回で優勝できて光栄です。
――コロナ禍で活動の場所や内容は変わりましたか?
岩橋:吉本の劇場がなくなったり、無観客開催だったりと、満席立ち見のお客さんの前で長い間やっていません。なので、今日のお客さんの数の前で、特にテレビでネタをやるのが年単位で久しぶりの感覚でありがたかったです。吉本は、中止公演のギャラの半分を補填してくださったりもしたので会社への感謝もめちゃくちゃありますよね。
兼光:営業の仕事はコロナ禍でできなかったんですけど、吉本が劇場を開けてくださって、その中でも僕たちはわりと劇場に入れて頂いていた方なので感謝です。そこまで舞台数も大きく減らずここまで来れた中、お客さんは半分だったりしたんですけどある意味鍛えられたり、色んな経験をさせてもらいました。今回スタジオであのウケ具合、ドカンというのを久しぶりに味わわせて頂いて、やっぱりお客さんは大事だなぁと感じました。
――コロナが収束したらやりたいことはありますか?
岩橋:まずは、なんばグランド花月やルミネtheよしもとの満席立ち見公演をもう1回経験したいです。沖縄花月もずっと行けていないですし、全国の満席の劇場を回ってみたいですね。あと、営業とか学園祭って規模によっては1000人2000人の前でネタをすることがあって、やっぱりものすごい景色なんですけど、そこでウケた時の感じを早く経験したいです。
兼光:僕も、いち早く満席のお客さんでやらせて頂きたいです。お客さんも、満席の中で見るというのは違うとおもうんですよ。一席あけるのとは一体感が違いますし。お客さん自身も楽しんで帰って頂きたいという意味でも、満席のところで早くやりたいですね。
――楽しいお話をありがとうございました!
「ABEMA」オリジナルシリーズ新作お笑い賞レース『笑ラウドネスGP』 概要
放送日程:7月18日(日) 夜10時~深夜0時
放送チャンネル:ABEMA SPECIAL2
放送URL:https://abema.tv/channels/special-plus/slots/A2Amr6s2oMdVKV
出演者:
進行MC:今田耕司
アシスタントMC:西澤由夏(ABEMAアナウンサー)
特別ゲスト:マヂカルラブリー
【出場芸人一覧】
青色1号(太田プロダクション)
あっぱれ婦人会(ソニー・ミュージックアーティスツ)
お見送り芸人しんいち(グレープカンパニー)
cacao(吉本興業)
金の国(ワタナベエンターテインメント)
サスペンダーズ(マセキ芸能社)
シイナ(太田プロダクション)
ストレッチーズ(太田プロダクション)
スパイク(吉本興業)
滝音(吉本興業)
ドッグ石橋(ラフィーネプロモーション)
5GAP(吉本興業)
ブラゴーリ(吉本興業)
プラス・マイナス(吉本興業)
わらふぢなるお(グレープカンパニー)
事前番組『笑ラウドネスGP ネタ順ドラフト会議』 概要
放送日程:7月17日(土) 夜10時~夜11時
放送チャンネル:ABEMA SPECIAL2
放送URL:https://abema.tv/channels/special-plus/slots/A2AmoxzofN8oZZ
出演者:
進行MC:トータルテンボス
【出場芸人一覧】
青色1号(太田プロダクション)
あっぱれ婦人会(ソニー・ミュージックアーティスツ)
お見送り芸人しんいち(グレープカンパニー)
cacao(吉本興業)
金の国(ワタナベエンターテインメント)
サスペンダーズ(マセキ芸能社)
シイナ(太田プロダクション)
ストレッチーズ(太田プロダクション)
スパイク(吉本興業)
滝音(吉本興業)
ドッグ石橋(ラフィーネプロモーション)
5GAP(吉本興業)
ブラゴーリ(吉本興業)
プラス・マイナス(吉本興業)
わらふぢなるお(グレープカンパニー)