感染者“過去最多”に「報道で不安あおらないで」 局長が異例の説明、都の見通しは
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 東京都で28日、新型コロナウイルスの感染者が新たに3177人確認された。初めて3000人を超え、きのうの2848人に続き連日で過去最多を更新した。

【映像】感染者"過去最多”にとの見通しは

 この感染者数の増加を都はどのようにみているのか。テレビ朝日社会部の油田隼武記者は「まず4連休明けであること、そして変異株が広がっていることから、都庁の幹部は『覚悟はしていた』と話していた。都庁側としては、人流が減少しているというデータがある。一番心配するのは医療提供体制の崩壊だが、コロナ患者用の病床数が確保できていること、感染者が若年化していて高齢者が減っていることから、幹部は『すぐ医療を圧迫するものではない』としていて、過去最多という数字は出ているが、強気な発言は目立っている」と説明する。

 2848人の感染が確認された27日は、記者向けに行われる都の担当者の感染状況のレクの前に、局長が取材に応じたという。「これは非常に珍しいこと。この囲み取材で局長がどんな話をしたかというと、我々に対して『いたずらに不安をあおらないでほしい』と。1月とは違う状況だということを繰り返し話していた。『今すぐにどうなるものではないので、報道で不安をあおらないでくれ』という話だった」。

 とはいえ、感染拡大のスピードは早く、別の幹部からは「以前、大阪の医療が崩壊というような状況になったが、そうならないように最善を尽くさないといけない」「今のタイミングで感染者が増えていくのは、オリンピックのせいだとなりかねないんじゃないか」という心配の声があがっているという。

 今年1月にも都の感染者数は2000人を超えたが、都は現在はワクチン接種が進んでいるなど、当時とは異なる状況だと説明する。また、感染者数は2週間前の状況を反映するとされているが、今から2週間前はまだオリンピックが始まっておらず、局長も「今の数字はオリンピックが直接影響している数字ではない」と見解を述べたという。

 今後の見通しについては、「ここがピークだとは思っていない」というのが都の考えだ。一方で、見るべき指標は感染者数だけではないといい、油田記者は「感染者は一番わかりやすい指標で、数字にびっくりして自粛しなきゃいけないとか、自分の感染対策を考えるという意味では大事だと思う。ただ、入院者数や重症者数などいろんな指標を見て総合的に判断しているので、いろいろな報道を注視したほうがいいと思う」とした。

ABEMA NEWSより)

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