「私たちの存在とはなんだろう」現役介護士が現場の実態を告白
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 31日深夜、『カンニング竹山の土曜The NIGHT』(ABEMA)が放送され、介護現場の実態を現役の介護士が語った。

 番組では『誰も書かなかった介護現場の実態 現役介護士が直面する現代社会の闇』(彩図社)の著者・宇多川ちひろ氏と、介護ボランティアに従事した経験を持つザブングル加藤をゲストに招き、介護現場の「負の一面」についてトークを展開していった。

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 竹山は話の冒頭に「全員が全員、そうじゃない」と、あくまで宇多川氏が見知った情報で、すべての介護現場が同じ状況に置かれているわけではないと前置きした。

 宇多川氏は「特別養護老人ホーム」「サービス付き高齢者向け住宅」「介護老人保健施設」「病院医療施設」といった施設で10年間働いてきたそうで、それらを「なにかしらの支援が必要な方がすごされている施設」と説明した。

 番組では著書に書かれている「『私たちの存在とはなんだろう。なぜ世間は本当の私たち、本当の介護士の姿を見た上で称賛してくれないのだろうか…』これが介護士としての私の本音である」といった部分を抜粋して紹介。

 著書を出した理由について宇多川氏は、自身が介護の仕事をしていることを知人などに伝えると「必要とされる仕事だよね」「これからもっと需要が増えてくるから安定した仕事だよね」と肯定的なイメージが返ってくることを指摘。

 あくまで「個人的な考え」だと念を押すと「負の側面といった要素を語る人というのは、いまのところあまり見たことが無い」と、介護士の苦悩や利用者との関係性の矛盾といった、自身が経験した実態を伝えたいのだと語った。

 業界の離職率は高い印象を持っているという宇多川さんは、それでも実態が世間に知られていないのは、離職者がそれを話そうとしないからだと持論を展開。竹山は「ちょっと嫌なんですかね? その経験をあまりに人に言いたくないなと。あとは『言っちゃっていいのかな?』みたいになるんでしょうね」と、胸中を推察した。

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