楽しみ水辺でのひと時を脅かす水上バイクの危険航行がいま、問題となっている。
兵庫県明石市でとらえられた信じがたい暴走航行では、近くに人がいるにもかかわらず、猛スピードで水しぶきを上げ周囲を航行する一台の水上バイクの様子が。さらにシュノーケリングをしている人が水中にもぐったわずか数秒後、その頭上を同じく猛スピードで通過していった。
一歩間違えれば大事故につながる危険な光景に、動画の撮影者も「危なすぎやろ」「超ひどい」と憤りを隠せない様子だ。泳いでいる人やダイバーたちの近くを航行することは本来、法令により禁止されており、過去には水上バイクによる死亡事故も報告されている。
その実態について「氷山の一角」と語るのは、東京都港区議の榎本茂さん。榎本さんは船舶の免許教室や子どもたちに海や川の魅力やマナーを伝える活動を開催している。
さらに榎本さんは「世界共通の航行ルールの一番の原則に右側通行があるが、彼らは関係なく通ってしまう。子どもたちを乗せ、カヌーで運河で海洋少年団をやっていても大音量で音楽をかけながら、マフラーを外しているので、グギャーと音を立てながらどんどん馬力を上げていく。何キロ出しても捕まらないため、制限速度という概念が海にはない」と問題点を指摘する。
そんな榎本さんは先日、屋形船の往来が激しいところで水上バイクに興じる家族連れを発見。海上保安庁の指示を仰ぎ撮影と指導を行ったところ…「怒り出しちゃって『てめーなに撮ってるねん!』と怒鳴られた。ルールですと言ったら『ルールなんて知らねぇよ!』と言われたが、知っているか知っていないかなんて関係ない」と苦笑いを浮かべた。
さらに榎本さんは危険航行が横行する背景には、簡単に取得できる免許制度や船舶業界の姿勢に問題があるとも指摘、次のように苦言を呈した。
「簡単に免許を取らせればもっと船が売れるという舟艇工業界の考え方が安直すぎる。免許を簡単にしたらもっと水辺を楽しむ人が増えるんだ、船がもっと売れると思うのは無責任。小学校の自転車のマナー教室程度でスーパーバイクに乗っちゃっているようなものだ」(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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