全世界を席巻し、衝撃と感動を巻き起こした映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』。公開当時、全世界歴代興行収入記録を塗り替え世界No.1を記録した、世界中の人々の記憶に残るこのビッグタイトルを生み出したマーベル・スタジオが新たに贈り出すのは、最強ゆえに戦うことを禁じた新ヒーロー《シャン・チー》誕生の物語――。『シャン・チー/テン・リングスの伝説』がついに本日より日本公開された。
これまでも、魅力溢れるヒーローを次々と生み出してきたマーベル・スタジオ。自ら開発した最強のアーマーを自在に操るアイアンマン、人体実験により手に入れた強靭な肉体を武器に戦うキャプテン・アメリカ、蜘蛛に嚙まれ手に入れた特殊能力を駆使するスパイダーマンなど、歴代ヒーローたちはどれも特殊な力を武器に悪に立ち向かい、その勇敢な姿で世界中を勇気づけてきた。一方、今度の新ヒーロー《シャン・チー》は、彼らたちとは一味違った魅力を持つ。
サンフランシスコのとあるホテルで駐車係として働き、仕事の後には親友とバーに行き、さらには翌日仕事があるのに深夜にカラオケに行ってしまうようなごく普通の生活を送る主人公シャン・チー。その姿は、他のヒーローたちと比べ明らかに平凡で、私たちのすぐ隣にいるような親近感さえも感じさせるほど。
シャン・チー役を演じたシム・リウも、歴代ヒーローとシャン・チーの違いはその共感性たっぷりの境遇にあるといい、「彼は(ナイキの)ジョーダンを履いている。それはとてもユニークだよ。サンフランシスコのインナーシティ出身のショーン(シャン・チーの偽名)には、共感出来るところがあると思う。シャン・チーは、本当に青春物語なんだ。僕たちがショーンに会う時、彼は、とても感情移入出来る、とても普通のところにいる。」と説明。シャン・チーは物語の始まりから、私たちが共感しやすい“いたって普通の人物”なのだと話す。そしてまた、「ストーリーは、彼が並外れた状況に追い込まれることについて描いている。だから、彼は、多分他のスーパーヒーローたちにはない共感度のレベルを持ち込んでいるように思う。そして同時に、彼はとてもうまくパンチ出来る。それもまた、彼をユニークにしていることだと思うな(笑)」とも話し、最強のガジェットを使うわけでも、特殊な能力を持つわけでもないシャン・チーが、世界を救うヒーローになるまでの過程は、共感せざるを得ないものなのだと明かした。
見た目も境遇も、人並に見えるシャン・チー。だが実は、驚くべき能力を隠し持っていた…!シャン・チーの知られざる裏の顔――それは、彼は幼い頃から厳しい鍛錬を積み重ね、あらゆる武術を手に入れたマーベル・スタジオ作品史上最強クラスの武術の達人だということ。そんな彼を鍛え上げたのは、シュー・ウェンウー(トニー・レオン)。犯罪組織<テン・リングス>を率いるリーダーであり、シャン・チーの実の父親である彼は、組織の後継者として息子を育て上げるため、幼い頃から厳しい鍛錬を課し、最強の力を授けたのだった。しかし、シャン・チーはその力を自ら封印。「二度と戦わない」と決意し、その運命に抗うのだった。平凡な暮らしを望んだシャン・チーは、父から逃れるため、“ショーン”という偽りの名で姿を晦まし、新たな人生を送っていた。そんな彼とは裏腹に、父シュー・ウェンウーは伝説の腕輪<テン・リングス>を悪用し、世界を危機に陥れようとする…。戦うことを辞めたはずのシャン・チーだが、父を止めるべく、封印してきた力をついに解放し、宿命の父の前に、父から学んだマーシャル・アーツを活かした肉弾戦を繰り広げる。
ごく一般的な暮らしを送ってきたシャン・チーが、父の陰謀に巻き込まれ、望んでいなかったはずの戦いを通して“本当の強さ”を学び、世界を救うヒーローへの道を歩んでいくという共感性抜群のストーリーは要注目だ。
(c)Marvel Studios 2021