小泉進次郎氏の涙に政治記者が苦言「自分のために泣いている。自らの感謝を語る前に、総理が辞めることを閣僚の一員として国民に謝罪すべき」厳しい指摘も
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 3日、総裁選への出馬意欲を示していた菅総理が不出馬、さらには退表明を行った。急転直下の退任発表は驚きを持って受け止められ、既に総裁選への立候補を表明していた岸田文雄前政調会長「まずビックリした」と話せば、茂木敏充外務大臣も「本当に突然のことなんで驚いている。これが率直な感想です」と胸中を明かした。

【映像】小泉氏の涙に政治記者が厳しい指摘

 退陣表明の前日には党本部に出向き、二階幹事長に出馬の意思を直接伝えていたとされる菅総理。退陣の理由については「新型コロナ対策に専任したい」と記者団に明かした。これには二階幹事長も「正直ビックリしている」としつつも「総裁のご発言なので、考えに考えた末にご決断されたのであろうと思う。我々がその後に押し問答しても適切ではないと考え、総裁のお考えをみんなで受け入れて、今後の党運営に対処していきたい」と述べた。先月22日には内閣支持率低下の影響もあってか、総理のお膝元である横浜市長選挙でも敗北。「菅総裁では戦えない」と党内若手・中堅からの声も強く上がっていた。

 永田町激動の一週間において、菅総理のもとに5日続けて足しげく通い、総裁選への出馬について説得を行ったとされる小泉進次郎環境大臣は、退任の決断を下した菅総理について問われ、記者団の前で涙を流す場面も見られ、反響を呼んだ。

 小泉進次郎氏の涙について「演技ではないと思うが」としつつも苦言を呈したのは、政治ジャーナリストの細川隆三氏。細川氏は「総裁選挙をやっても当選できるかどうか非常に厳しいという自民党内の空気を伝えていた人はたくさんいる。小泉さんもその一人。(涙については)わざとらしい演技だとは思わないが、何も公衆の面前で泣くことはない」と指摘した。

 また、テレビ朝日政治部の今野忍記者も小泉氏の涙について言及すると「何だったのだろうという話。よく言えば、携帯料金の値下げ、さらにワクチンだっていっぱい打ったから足りなくなった。河野大臣でさえ100万回は無理だといったが、菅総理はファイザーの社長に電話して直談判してまで、世界のワクチン争奪戦のなか頑張るなど、良いところもある。ただ、総裁選で現役の総理が負けるなど、これ以上菅総理が傷ついたら恥ずかしいことだし、今までなかったこと。そういったことも考え、進次郎さんなりにやったのだろうが、何で人前で泣くのか」と話し、次のように続けた。

「よく考えたら、進次郎さんは自分のために泣いている。『子どもみたいな私の話を聞いてくれて、総理は決断してくれた。もう感謝しかない』ではなく、菅内閣の閣僚、一員であるなら、まず総理が辞めることに至ったことを国民に謝るべき。コロナで苦しんでいる人がいる。総理が辞め、表紙を変える、新しい人を選ぶための選挙をやるわけだから、先ずは国民に対して謝るべき。それに表でやる必要はなく、総理を説得するなら裏でやればいい。官邸にはいくらでも秘密の入り口がある。裏から入って説得すればいいし、赤坂の議員宿舎だっていい。それをわざわざ見えるところ、カメラの前に出てきて格好いいマスクをして、涙を流しながら自分の感謝を語らなくたってよかった」

 細川、今野両氏の見解を聞いた千原ジュニアは「なるほどねぇ…」と言いながら静かに頷いた。(ABEMAABEMA的ニュースショー』)

【映像】小泉氏の涙に政治記者が厳しい指摘
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