昨年、カニエ・ウェストを駐車場で出待ちし、披露したフリースタイルが認められ一躍「時の人」となったキャメロン・グレイが、カニエのプロデュースでファースト・アルバムをリリースすることが明らかになり、リード曲「Never Bout Us」360VRのミュージックビデオを発表し再び脚光を浴びている。
出待ちでカニエにラップを披露といえば、あのビッグ・ショーンがラジオ局の廊下で、カニエに接近し見事契約に漕ぎ着けた手口そのものだが、キャメロンはそのビック・ショーンのLAハウス・オブ・ブルースでのライブ会場で敢行。その映像を代表的なゴシップメディアTMZのカメラが捉えており一気にその名が世界中に轟いた。
その後キャメロンはカニエに気に入られ、片腕といわれるプロデューサー/エンジニアのアンソニー・キルホファーの連絡先を教えて貰ったようだが、着々とデビュー作に向けてのプロジェクトは進行しており、間もなくメインストリームに浮上して初のアルバム『コカイン・フェラーリ』もリリースされる予定だ。
今回発表された「Never Bout Us」のミュージックビデオは話題のVR技術を取り入れたもので、カップルがいちゃついている中で定点だと視界から消えたエリアでキャメロンがラップするシーンや、車のフロント越しから撮影された画面から消えたかと思うと、いきなり前方に現れドラム缶に火をつけたりと言った内容。映像的にはなんとも荒削りな内容だがこの新技術の実験的な意味合いも強く、新世代のアーティストらしい技術に対す旺盛な興味も感じさせる。