日本を代表するラッパー・通称「モンスター」と全国各地の挑戦者が賞金をかけてフリースタイルラップでバトルする『フリースタイルダンジョン』。その特別編として開催されたのが『モンスターズウォー』だ。ヒューマンビートボクサー・太華が主催するバトル『ブレス式 presents AsONE』の方式を取り入れ、今回は6人のモンスターがチャレンジャー2人とそれぞれチームを組んでトーナメントを行う。

予選は6チームがA、Bブロックに分かれ、3チームが3ラウンド制の総当たり戦を行う。各ブロックの勝者が決勝戦で賞金を奪い合う。試合は8小節3ターンのビートで3本勝負を行い、2本先取したチームが勝利となる。審査員が満場一致で勝者を選んだ場合、クリティカルヒットとしてその場で勝利が確定。優勝チームには100万円が贈られる。

この記事の写真をみる(7枚)

出場チームは以下の通り。

■Aブロック

T-PABLOWチーム:USU a.k.a. SQUEZ&TK da 黒ぶち

DOTAMAチーム:DragonOne&掌幻

漢 a.k.a. GAMIチーム:SALVADOR&CIMA

Aブロック最初の戦いは、T-PABLOWチーム vs 漢チーム。ラップ巧者が集まったT-PABLOWチームに対して、漢チームは若武者SALVADORを擁しチーム力は未知数だ。『モンスターズウォー』初戦ということもあり、観客も緊張感を持ってステージを見守った。この戦いでわかったことはチーム戦の難しさと面白さだ。どこでマイクを渡し、誰がどの攻撃をどう返すか。同じフリースタイルバトルでも、チーム戦は個人戦とはまったく違うようだ。

T-PABLOWチームはTKが切り込み隊長となり、USUがパンチラインを量産するが、初戦の先攻ということが影響したのか、各ラッパーにほんの一瞬のズレが生まれてしまう。ここを漢チームに狙われてしまい、CIMAが中心になって相手チームの調子を崩していく。T-PABLOWチームもSALVADORを攻撃して敵のシンクロを乱そうとするものの、最年少ラッパーはうまくかわして成長の跡を見せた。結果この試合は漢チームのストレート勝ちした。

拡大する
拡大する

2戦目はDOTAMAチーム vs T-PABLOWチーム。DOTAMAチームにはなぜか入場時の特効スチームがなく、そこで見せた彼らのリアクションが会場を早々に沸かせる。この勢いでDOTAMAチームは一気呵成にT-PABLOWチームを攻め立てた。

テンションが上がると暴走しがちなDOTAMAだが、この日は固く韻を踏んでいくことで彼が本来持つ機転が十二分に発揮される。そこに安定感抜群の掌幻と、細かく攻め立てるDragonOneとが加わることで、DOTAMAチームはユニットとしての機能を掴んだ。T-PABLOWチームは前回の敗戦を忘れたいところだが、逆にDOTAMAチームの勢いに食われてしまう。ラウンド1で互いの相性の良さを認識したDOTAMAチームは、ラウンド2をクリティカルヒットを獲得し、T-PABLOWチームをねじ伏せた。

拡大する
拡大する

3戦目は漢チーム VS DOTAMAチーム。この試合では先行の漢チームがDragonOneに集中攻撃を仕掛ける。しかしスキルはもちろん肝も座ったDragonOneはこの攻撃をいなしてDOTAMAチームが反撃に出る。

漢チームの細かい齟齬を指摘するパンチラインを応酬すると観客はガンショットで喝采する。チームワークで負けない漢チームは、ユニゾンで流れを変えようとするも、話が一貫していたDOTAMAチームに押されてしまい、なんとクリティカルヒットをくらってしまう。2連続でクリティカルヒットを出したDOTAMAチームがAブロックを抜け出した。

拡大する
拡大する

各チームの実力が拮抗しているため、順番、流れ、運など微妙な要因が勝敗を左右する『モンスターズウォー』は、優勝候補である漢チームが早々に敗退するという予想外の展開となった。

フリースタイルダンジョン特別編 Monsters War | AbemaTV
フリースタイルダンジョン特別編 Monsters War | AbemaTV
モンスター同士の熱いバトルが実現!
この記事の写真をみる(7枚)