去年勃発した山口組の分裂騒動はその後も抗争を激化させ、日本各地で発砲・襲撃事件が相次いでいる。そんな中で公開された東海テレビによるドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』は、暴力団員の日常生活に迫った内容が大きな話題を呼んだ。映画では暴力団の姿を通して、憲法が保障する基本的人権は、ヤクザやその家族には適用されていないのではないか、という問題が提起されている。
暴力団による活動による一般市民への被害を抑えることを目的として1992年に施行された「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」、いわゆる"暴対法"。続いて2004年からは全国の地方自治体で暴力団排除条例の施行が始まり、暴力団の構成員は年々減少。昨年末時点では全国に4万6900人と、前年に比べ6600人減少した。