先月、安倍総理が「『9条1項2項を残しつつ自衛隊を明文で書き込む』という考え方。これは国民的な議論に値するだろうと思います」と発言したことでにわかに盛り上がる憲法改正論議。自民党は6日、憲法改正推進本部の初会合を開き、保岡興治本部長が「自衛隊の明記」「教育の無償化」「緊急事態条項」「参議院選挙区の合区解消」の4点を改正案の検討対象に挙げた。
そもそも「憲法」とは何か。憲法学が専門の木村草太・首都大学東京教授は「日本は国民主権の国なので、国会には立法権、内閣には行政権、裁判所には司法権といった具合に、国民が憲法を通じて国家機関に権限を負託している。また、権限の行使の際には人権を守るといった条件をつけることで、国家機関が権力を行使できる領域を示すと同時に拘束するもの」と説明する。