10日、国会では加計学園の獣医学部新設問題をめぐって閉会中審査が行われ、文部科学省の前川喜平・前事務次官が参考人として出席した。前川氏が「行政が歪められた」とする意志決定プロセスの問題点や内部文書について証言する一方で、政府側は「適正だった」と主張。両者の食い違いが改めて浮き彫りになる結果となった。
午後の参議院では、前川氏同様、元文科官僚でもある加戸守行・前愛媛県知事が発言した。同県の今治市に加計学園獣医学部の誘致を進めてきた加戸氏は、15回にわたって特区申請をするも認められることがなかった経験を踏まえ、「私からすると10年間我慢させられてきた岩盤に国家戦略特区がドリルで穴を空けていただいたということで、歪められた行政が正されたというのが正しい発言ではないかと思います」と主張した。