8月29日早朝、北朝鮮が日本の上空を通過する弾道ミサイルを発射した。午前5時58分ごろ、平壌市順安(スナン)一帯から北東方向に発射されたミサイルは、3つに分離したあと6時07分ごろに北海道上空を通過。6時12分ごろに襟裳(えりも)岬の東約1180kmの太平洋上に落下した。飛行距離は約2700km、最大速度は約550km、飛行時間は約14分だった。
 今回発射されたのは、中距離弾道ミサイル「火星12」の可能性が指摘されている。北朝鮮がこれまで火星12で実験を行ってきたのは、高く撃ち上げて近場に落とす“ロフテッド軌道”のみ。今回は射程が出る“ミニマムエナジー軌道”で撃ったとみられるが、その場合4000~5000km飛ぶとも言われている。