映画 『孤狼の血』(配給:東映、5月12日公開)の公開を記念して、5月8日に外国特派員協会会見が開催された。
  当日は本作の試写会も開催され会場からは惜しみない拍手が。その後、映画原作著者の柚月裕子氏と監督の白石和彌氏が登壇した。原作は2017年11月23日に台湾版が出版されており、今年6月にはフランスでの出版も予定されている。
 日本人以外の参加者が多く見られた本試写会。「自分はアメリカ人で“やくざの世界”が理解できなくて、観終わったいま衝撃で言葉が出ないのですが、この作品を通して何を語りたかったのでしょうか?」という質問が上がると、白石監督は「人間にとって正義とは何か?」がこの映画の大きなテーマのひとつです。また昭和がこの映画の舞台なのですが、日本にとって昭和は様々な大きな出来事が起きた時代でした。その昭和を強く生きていた人たちのような生き方をする人々が、昨今では少なくなってきているように感じます。そんな今の時代に、“こういった生き方をした人たちがいた”ということを伝えたかったということも、本作の大きなテーマのひとつです」と回答。また原作者の柚月氏は「これは世界共有かと思いますが、“生きることは辛く、大変なこと”だということを本作で描きたかったのです。そのひとつのテーマにつきます」と完結的に語った。