永世名人・谷川浩司九段 対 自由奔放・山崎隆之八段 将棋の前からおもしろトークバトル勃発/将棋・ABEMAトーナメント
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 プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」予選Bリーグの第2試合、が5月8日に放送された。この試合は、全員が永世称号の有資格者であるチーム康光と、自由奔放・変幻自在な指し回しが特徴のチーム糸谷という、特徴のあるチーム同士の戦い。対局そのものも、実に見応えあるものが続いたが、盤に向かう前にもトークバトルが繰り広げられ、ファンを大いに楽しませた。

【動画】チーム康光 対 チーム糸谷 全対局

 チーム康光は佐藤康光九段(51)、森内俊之九段(50)、谷川浩司九段(59)と昨年と同じ顔ぶれ。チーム名も「シン・レジェンド」と、シンの2文字をつけて心機一転、昨年のベスト4以上を目指している。またチーム糸谷は、糸谷哲郎八段(32)、山崎隆之八段(40)、服部慎一郎四段(21)と、どの局面でどんな手が飛び出しても不思議ではない3人。チームカラーがまるで異なる対決に、ファンの注目度も戦った。

 他のチームなら、戦前の意気込みをシンプルに語り、いざ対局へ、といった流れになるが、この2チームの顔合わせともなればただでは終わらない。関西所属の後輩たちと戦うことになった感想を問われた谷川九段は「とても個性派ぞろい。我がチームの個性派は佐藤会長(九段)だけなんで、その点では負けていると思いますけど、いい将棋を指したい」と、早速一撃食らわせた。確かに佐藤九段といえば、独創的な指し手が持ち味でもあり、そのフリースタイルな戦いぶりはチーム糸谷風。トリッキーな戦いになれば分が悪いが、本格的な将棋で勝負を挑もうと、レジェンドらしいコメントが飛び出した。

永世名人・谷川浩司九段 対 自由奔放・山崎隆之八段 将棋の前からおもしろトークバトル勃発/将棋・ABEMAトーナメント
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 これに対して、また一工夫入れて返したのが山崎八段だ。「去年はレジェンドチームの快進撃を、指をくわえて『いいなぁ』と見ていました」と昨年、予選敗退した自分について振り返ると「レジェンドの方々が現れた時の存在感では、何周差かつけられて負けている。せめて将棋では、チームのみなさんに貢献したいです」と、絶妙な自虐も入れつつ戦いへの思いを述べた。

 谷川九段、山崎八段、いずれも一度自分自身やチームについて落としてから、将棋では負けないという意気込みを語るという、偶然にも同じスタイルでのトークバトルが勃発。これには視聴者からも「自虐開始」「指をくわえてw」といったコメントが寄せられるなど、評価は上々だった。

◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。

ABEMA/将棋チャンネルより)

山崎八段「え、そうなの!?」
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試合開始前から舌戦
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しゃかしゃかと振る小山初段
しゃかしゃかと振る小山初段

永世名人・谷川浩司九段 対 自由奔放・山崎隆之八段 将棋の前からおもしろトークバトル勃発/将棋・ABEMAトーナメント

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