「あっ、そうなの!?」山崎隆之八段“うっかり千日手”でパニック 周囲は驚きと爆笑/将棋・ABEMAトーナメント
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 慎重に勝ちへと進んでいたはずが、まさかの千日手…!?プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」予選Bリーグの第2試合、チーム康光とチーム糸谷の対戦が5月8日に放送された。この第1局で、チーム康光・谷川浩司九段(59)とチーム糸谷・山崎隆之八段(40)が熱戦を繰り広げたが、この一局は予想外の展開で千日手、指し直しに。成立直前まで優勢だった山崎八段が、思わず「あっ、そうなの!?」とパニックになる一幕があった。

【動画】チーム康光 対 チーム糸谷 全対局

 山崎八段の先手で始まった一局は、相掛かり模様の力戦調。終始ペースを握り、山崎八段が優勢のまま終盤を迎えていた。大詰めを迎えるあたりで、山崎八段が攻める、谷川九段が持ち駒を使って粘るという局面が繰り返され、このまま進めば千日手(同一局面4回で指し直し)になるところだった。千日手は、どちらかが手を変えると不利になることで生じるものだが、優勢であれば指し直しは損なため、何か打開する手を指すのが普通だ。

 ただ、持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算というフィッシャールールにおいては、あえて千日手ぎりぎりまで指し手を繰り返し、持ち時間を増やすという独特のテクニックがある。解説していた三枚堂達也七段(27)も「千日手じゃないですね。このルールですと手数を長くすると、その分時間が増える。このルール独特の手筋ですね」と指摘していた。

「あっ、そうなの!?」山崎隆之八段“うっかり千日手”でパニック 周囲は驚きと爆笑/将棋・ABEMAトーナメント
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 周囲の人々も、いずれ山崎八段が違う手を選ぶだろうと思っていたところだったが、記録係の小山泰希初段から「千日手です」と、成立を伝えるひとことが。これに山崎八段が「あっ、そうなの!?」と裏返った声で驚くと、観戦していたチーム康光・佐藤康光九段(51)も「『あっ、そうなの!?』とか言ってるよ。ふふふ。そうでしょ、普通」と思わず笑い出した。視聴者も同様に「やっちまったw」「そうなのってw」「腹筋がwww」「期待を裏切らない」と、ABEMAのコメント欄で総ツッコミすることとなった。

 結果、指し直し局で敗れた山崎八段は、チームメイトのところに戻ると「うっかりしました。ああいう(時間稼ぎの)せこいことをするから、罰が当たりますよね。私の心の弱さです!」と反省しきりだった。

◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

山崎八段「え、そうなの!?」
山崎八段「え、そうなの!?」
試合開始前から舌戦
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しゃかしゃかと振る小山初段
しゃかしゃかと振る小山初段

「あっ、そうなの!?」山崎隆之八段“うっかり千日手”でパニック 周囲は驚きと爆笑/将棋・ABEMAトーナメント

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