綾野剛主演の連続ドラマ『ハゲタカ』がクランクアップを迎え、「終わった感覚が全くない。こんな経験は初めてです」とコメントした。
印象的だった場面を問われると「小林薫さんとは何度も共演していて、過去には息子役もあったので、常に子ども扱いされることが多かったんですが、今回は男として見れくれました。今までは胸を借りて演じるだけだったので心地良かったわけですが、今回初めて薫さんが"僕の役は、こんな気持ちでいるんだ"と話をして下さって…。このようなお話をしていただいたことは、過去に一度もありませんでした。長い年月が経って、薫さんが僕のことを見てくれる日が来た。ちょっとでも、男として見てくれた気がして。でも、そのときは、本番直前だったから、ずるいなぁーと思いました(笑)」。
本作は2004年に真山仁氏が発表した同名小説を実写化したもの。綾野は、"企業買収"のスペシャリスト・鷲津政彦を演じ、腐りきった組織のトップを痛快に叩きのめして鮮やかに勝利。血も涙もない決断をしていく一方、周囲を惹きつけるカリスマ性も見せた。「この感覚は僕が役になりきっていたわけではなく、終わり方が分からないんです。たぶん、原作にあるように、鷲津ってずっと生き続けようといる人なんだと思います。そう、生きがいがありましたよ」と振り返った。
「このドラマで知り合ったキャストの皆さん。いつも現場から気持ち良く帰っていく姿をお見かけしました。(演技に対する)自信がついたというより、充実感。このことを体感出来て良かったです」と、達成感に満ちた表情を見せていた。