『株式会社ニシノコンサル』（AbemaTV）が放送された。当番組はキングコング・西野亮廣が、さまざまな悩みを抱えた相談者を相手に名案・妙案・オリジナルアイデアを提案する新感覚コンサルティング・リアリティーショー。
この日、番組に登場した相談者は、岐阜県で約150年続く老舗の畳店・山田一畳店の山田憲司さん。同店の5代目にあたるという山田さんは、もともとは家業を継ぐ予定はなかった。ところが、和室離れなどから衰退する畳業界の現状を知り、新風を巻き起こしたいという気持ちから、脱サラし、家業を継いだ。そんな山田さんが今回持ち込んだ相談は「畳の売上を上げたい」というもの。
山田さんが作っているのは、床全体をデザインした畳。番組では、自身が手がける特殊な畳商品「デザイン畳」を紹介。しかし、普通の畳に比べ、デザイン性には優れているものの、その特殊形状ゆえに制作日数がかかり、結果として、値段も約3倍にあたる30万円（4畳半サイズ）となってしまう。
これに対し、SHOWROOMの代表・前田裕二は、同商品について「『畳買おうかな、どうしようかな』っていう人じゃなくて、畳を買うことを前提の人に買ってもらわないと、けっこうキツい」とバッサリ。「4畳半の床に30万円払いますって言って、あまり一般的ではない」と、その値段ゆえに、どうしても間口が狭くなってしまう弱点を指摘した。
しかし、その後、山田さんはデザイン畳の制作工程を説明し、「畳のイグサの向きを変えて、光の屈折で色を変えています。すべて同じ素材で作っている」と他の作品も紹介。
同一の素材を使用していながらも、光の反射で違った色に見えるという、独特な工夫がなされている作品に西野は「日用品にするのか、アート作品にするのかっていう話になると思う」と、同商品のアピールポイントとターゲット層を決める必要があると断言。
山田さんが、ピカソの絵をモチーフにして自らが制作したデザイン畳を披露すると、そのアート作品としてのクオリティに、驚きを隠せない前田と西野。前田は「（アート作品化すれば）単価、2ケタぐらい変わるかもしれない。『この5畳で1000万円です』って言われても『ああ、アートだしな』って思う」と絶賛した。
さらに前田は「個人向けに売るんだったら、あまり安くしないほうがいいかも。1個でいいから、500万円以上とか、1000万円以上で売った事例を作ったら、勝てる気がする」と、同製品の「アート作品」としての可能性について言及。
西野も「（自分なら）余裕で海外行きますね。なんかウケそうなところに持っていって、個展やります」と、その価値をさらに高めるべく、山田さんによる個展の開催を勧めていた。
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