今、"クールジャパン"を代表する日本のアニメ産業が激動の時代に突入している。
 制作会社が是正勧告を受けるなど、現場を支える人々の労働環境が問題になる一方、これまで作画などを発注してきた中国が急激に台頭。2015年に中国で制作された3Dアニメ映画『西遊記』が60か国以上で公開され、興行収入は200億円を超える大ヒットを記録するなど、日本の"下請け"に留まらない実力をつけている。
 中国のアニメ制作会社「絵梦(えもん)」が東京に作った制作スタジオでは、日本人クリエイターたちが中国国内で放映する作品に携わっている。クリエイターの一人は「日本の作品と笑いどころは違うなぁとか、お国柄を感じる時はあるけれど、"こんなのどうですか?"という提案をほぼ採用してくれる。自分の好きなものを作り出せる」と話す。