ジャーナリストの伊藤詩織さん(30)元TBS記者の山口敬之氏(53)から性暴力を受けたとして1100万円の損害賠償を求めた裁判で、東京地裁は18日、伊藤さんの請求の一部を認め、山口氏に330万円の支払いを命じた。山口氏側の反訴は棄却された。
 伊藤さんは夕方、改めて記者会見を開き、「実はまだ感情的にどう受け止めていいのかわからない状況。ただ今回の民事訴訟の結果は素晴らしいし、刑事事件ではわからなかったことや、今まで公にできなかったことを見ていただけたのかと思う」とコメント。「初めて2017年5月末に会見させていただいた時には、自分の私生活も含めてどうなるかもわからないまま、性暴行被害者を取り巻く社会的・法的状況を改善したいという思いがあった。その時の印象では、やはり今まで被害者が声を上げることなかったので、日本のメディアの皆さんには異色に映ったんだなと、報道を見ていて思ったし、自分の訴えたかったことがどこまで届いたんだろうとも思ったが、この2年間、世界的にMetoo運動も起こり、報道のされ方も変わったと思う。また、ここまで来られたのは近くで支えて下さった友人だったり、家族、また海を越えて心や声を寄せて下さった多くの方々がいたからだと思う。本当にお礼が言いたいです」と語った。