20日公開の映画『もみの家』に主演している、今注目の女優・南沙良(17)。初主演作『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』でも高い評価を集めた彼女に、AbemaTV『AbemaMorning』は1年ぶりのインタビューを行った。
南の3度目の主演作となる本映画。不登校だった少女が自立支援施設「もみの家」で暮らし始め、次第に心を開き成長していく姿を描いている。南は主人公の少女・彩花を演じている。
3月20日(金・祝)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国順次ロードショー
脚本を読んだ時の印象について、「初めて読ませていただいた時は、景色・情景が頭の中に広がって。それはあまりないことだと思って、その景色を持ったまま1年間過ごしたいと思いました。(1年かけての撮影は)初めてで、でも短かったです。どうしても間が空いてしまうので、その瞬間に感じたこととかを手帳に書き留めたりしていました」と話す南。
撮影当時は、役柄の彩花と同じ16歳。「自分の殻に閉じこもる」「人との距離感をうまく見つけられない」など、等身大の役柄に重なる部分が多かったという。
「最初のころは少し“近親憎悪”というか、嫌なところだけ目に映ってしまったんですけど。お芝居をしている中で、彩花がちゃんと成長しているなというのが自分の中ですごく感じることができて、『このままでいいんだな』『これで大丈夫なんだな』って安心して。そこからすごく楽になったというか、気持ちが軽くなりました」
実際に1年かけて撮影され、主人公の成長の過程を丁寧に描いたこの作品で、自身の成長については「ちょっと野菜が食べられるようになったくらい」と笑う南。ただ撮影では、去年亡くなりこの作品が最後の出演作となった佐々木すみ江さんとの共演は、とても貴重な経験だったと振り返る。
「すみ江さんと芝居をさせていただいた時間は、私にとってすごく貴重な経験で、大切な宝物です。おばあちゃんのお家にボタンを付けに行くシーンは、雰囲気や間の取り方を監督やすみ江さんとお話しながら作っていったので、そこはすごく思い出に残っています。(すみ江さんは)すごく凛としていて、美しいたたずまいをお持ちなんです。いつか私もそういう女性になりたいと思いました」
穏やかな語り口で、インタビュー中も自然体な姿の南。映画やドラマ、CMなど、活動の幅が広がり環境が変化していく中でも、自身の信念は大切に持ち続けているようだ。「1年前に『型にはまらない女優になりたい』答えていましたが、今は?」との質問に、「変わらないですね。今も型にはまらない表現ができる人になりたいとずっと思っています」と即答。
今後の目標については、「具体的なものはなくて、これから見つけていければと思っているんですけど、いろんなことに挑戦していきたいと思っています。ちょっとグレた役柄をやってみたりとか。ちょっとグレたい願望があります(笑)」と笑顔で語った。
(AbemaTV/『AbemaMorning』より)